Mar 02, 2021 news

「ndjc:若手映画作家育成プロジェクト2020」<初日舞台挨拶オフィシャルレポート>

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日本の映画界を担う若手作家3作品が一般公開スタート!!

特定非営利活動法人映像産業振興機構(略称:VIPO、理事長:松谷孝征、東京都中央区)が、日本における商業映画監督の育成への取り組みとして、2006年度より企画・運営する、文化庁委託事業「ndjc:若手映画作家育成プロジェクト2020」において、今年度の製作実地研修で完成した短編映画3作品が、2月26日(金)~3月4日(木)まで角川シネマ有楽町にて1週間限定上映、その後、名古屋、大阪でも上映となります。2月26日(金)に角川シネマ有楽町にて、植木咲楽監督、木村緩菜監督、志萱大輔監督による初日舞台挨拶が開催されました。


イベント概要
【日時】2月26日(金) 19:30~
【場所】角川シネマ有楽町(東京都千代田区有楽町1-11-1 読売会館8F)
【登壇】植木咲楽監督、木村緩菜監督、志萱大輔監督


映像産業振興機構(VIPO)が企画・実施する「ndjc:若手映画作家育成プロジェクト2020」で製作された短編映画3作品が、ついに2月26日(金)より一般公開となった。舞台挨拶に登壇した3人の若手監督は、無事に一般公開を迎えられたことを喜び、感無量の様子だった。

今年製作実地研修で完成した短編映画3作品は、監督・脚本を務めた卒業制作『カルチェ』がPFFアワード2018にて入選、第19回TAMA NEW WAVEにてグランプリを受賞し、大学卒業後は石井裕也監督のもとで監督助手を務めた植木咲楽監督作『毎日爆裂クッキング』、日本映画大学在学中からピンク映画や低予算の現場で助監督として働き、卒業制作では「さよならあたしの夜」を16㎜フィルムで制作し、現在は様々な監督のもとで助監督として働く木村緩菜監督作『醒めてまぼろし』、映像制作団体OSAMPOを主催し、NEVER YOUNG BEACHなどアーティストのMVを手がけ、監督作『春みたいだ』がPFFアワード2017やTAMA NEW WAVE正式コンペティション部門などに入選し、海外の映画祭でも出品・上映された志萱大輔監督作『窓たち』の3作品。ワークショップから選出され、製作実地研修に進んだ3人の若手監督が、講師による脚本指導を経て、各制作プロダクションのご協力のもと、プロのスタッフ・キャストと共に35mmフィルム撮影・編集された30分の短編映画となる。

1作品目の『毎日爆裂クッキング』の植木咲楽監督は、味覚障害とパワハラというテーマを選んだ理由を「食べ物をモチーフにした作品を撮りたかった。今25歳ですが、生まれてからずっと重い空気を感じていて、誰しもが日常のなかでそういった空気は感じていると思ったので、このテーマを選びました」と映画に託した思いを明かし、「重いテーマを重く描いてもしょうがないので、明るくポップなテイストにしました」とテーマに反し明るい作風にした理由を語った。

続いて2作品目『醒めてまぼろし』の木村緩菜監督作は、「自分自身が生きているのが辛く、頼れる人もいなくてしんどいと感じた時期があり、その時に愚痴を書き溜めるようにして脚本を書きました」と作品が生まれるきっかけを語った。音楽がほとんど使われていない演出については「初めから音楽はあまり付けないようにと決めていました。撮影中も意識的に使いたい音を録りためていたけれど、足りなかったので撮影後に音を録り足しました」と説明した。

3作品目『窓たち』の志萱大輔監督は、「恋人以上、夫婦未満の関係を描きたかった」と作品のテーマについて語り、ラストの信号待ちのシーンについては「夜のあまり人通りのない信号のセットを作って撮影しました。信号が赤から青に変わっても二人が進めない、そしてまた点滅してしまうというのが、二人の状況とシンクロするようにと思って撮影しました」とその演出の意図を語った。

最後に3監督より会場にいたお客様への感謝の言葉で締めくくられ、会場からの温かい拍手で舞台挨拶は幕を閉じた。

1週間限定の公開だが、東京での初日舞台挨拶に続き、名古屋では3月13日(土)に映画パーソナリティの松岡ひとみさんと、大阪では、20日(土)に映画パーソナリティの津田なおみさんと、ndjc2020監督3人とのトークセッションが開催される。詳しい情報は公式HPhttp://www.vipo-ndjc.jp/)に随時アップされるのでお見逃しなく。

フレッシュな感性と第一級のプロフェッショナルから学んだ技術で作り上げられたバラエティに富んだ短編映画3作品!新しい才能をぜひあなたの目で括目してほしい。

2/26(金)より、角川シネマ有楽町を皮切りに、名古屋(3/12〜)、大阪(3/19〜)にて一般公開