ポルトガルの巨匠マノエル・ド・オリヴェイラの長編監督デビュー作、映画『アニキ・ボボ 4Kレストア版』の日本版予告映像と場面写真が公開された。

100歳を超えてもなお映画を作り続けた、マノエル・ド・オリヴェイラは、ジャン=リュック・ゴダールをはじめ、ペドロ・コスタやミゲル・ゴメスなど日本でも人気を得ている現代ポルトガル映画の作家たちのみならず、濱口竜介監督や三宅唱監督などに“特別な映画監督”としてその名を挙げられる存在。
2025年はオリヴェイラが106歳で亡くなって、没後10年となるメモリアルイヤー。4月にはその功績を振り返る企画上映「オリヴェイラ2025 没後10年 マノエル・ド・オリヴェイラ特集」が開催され、多くの映画ファンが劇場に駆けつけた。この度、メモリアルイヤーの締めくくりとして、映画史上の傑作とされる『アニキ・ボボ 4Kレストア版』が公開される。




1942年にオリヴェイラの故郷ポルト近郊の街を舞台に製作された本作は、子どもたちの躍動を簡潔かつ大きなスケール感で描き、2025年、第82回ヴェネチア国際映画祭クラシック部門で4Kレストア版がプレミア上映された。




オリヴェイラは1954年には本作について「夜の闇や未知なるものへのおののき、そして私たちの周囲に脈々と息づく生命の魅惑――それらを暗示しようとしたのです。さまざまな障壁、権力や慣習によって閉ざされた世界の単調さと、鮮やかに対照をなすものとして。」と語っている。
映画『アニキ・ボボ 4Kレストア版』は、2025年11月14日(金)よりBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下にて2週間限定公開ほか全国順次公開。

ドウロ川近郊に暮らす少年たち。カルリートスは内気な夢想家で、エドゥアルドは恐れを知らぬリーダー。2人はともに、グループで唯一の少女テレジーニャに恋をしている。ある日、カルリートスはテレジーニャが欲しがっていた人形を盗み、彼女にプレゼント。そのことをきっかけに少年たちの間に緊張が高まり、カルリートスはグループから仲間はずれにされる。
監督・脚本:マノエル・ド・オリヴェイラ
出演:ナシメント・フェルナンデス、フェルナンダ・マトス、オラシオ・シルヴァ、アントニオ・サントス、ヴィタル・ドス・サントスほか
配給:プンクテ
© Produções António Lopes Ribeiro
2025年11月14日(金) Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下にて2週間限定公開ほか全国順次公開
公式サイト oliveira2025