マシュー・ボーンが演出・振付を手がけた「くるみ割り人形」が、マシュー・ボーン・シネマ『くるみ割り人形』として3月10日(金)よりTOHOシネマズ日本橋、大阪ステーションシティシネマ、TOHOシネマズららぽーと福岡で1週間限定公開されることが決定した。
2004年に来日公演が行われ、初演から30周年を記念して新たに収録された本作は、マシュー・ボーンのトレードマークであるウィットに富んだ世界と、哀愁と魔法のファンタジーを楽しめる。
ドロス博士の孤児院を舞台に、暗黒のクリスマスイブから、きらめくアイススケートの冬のワンダーランドを経て、1930年代の豪華なハリウッドミュージカルの影響を受けたスウィーツランドの、おいしいキャンディの王国へのクララの苦い旅が描かれている。
チャイコフスキーの華麗な音楽と、アンソニー・ウォードによる新しいセットと衣装が、ボーンの見事な振付と相まって、この古典的な作品を新鮮かつ魅力的に解釈した作品となっている。
また、イギリスの舞台芸術研究者である北村紗衣より本編についてのコメントが届いた。
「マシュー・ボーンの『くるみ割り人形』は、私が生まれて初めてちゃんと生の舞台で見たバレエでした。見た目はおもちゃ箱をひっくり返したようなデザインのカラフルで楽しい作品ですが、物語はふつうの『くるみ割り人形』と違って、孤児院に住む少女の恋を描いたちょっと大人のお話です。
ボーン版『くるみ割り人形』に出てくるヒロインのクララは、言ってみれば小説や映画、漫画に出てくる登場人物に憧れて夢を見ている、オタクっぽい文化系女子です。そんな少女が恋に落ち、悲しい目にもあいつつ、少し成長して最後は報われます。
バレエの有名な演目は、ダンスの間は物語がなかなか進まないことがあり、初心者にはけっこうわかりにくいこともあると思うのですが、私が初めて出会ったバレエがしっかりした恋物語で共感もしやすいボーン版『くるみ割り人形』だったのはとても幸運でした。この文化系女子の恋物語を皆さんにも是非、見て欲しいと思います」
ドロス博士の孤児院を舞台に、暗黒のクリスマスイブから、きらめくアイススケートの冬のワンダーランドを経て、1930年代の豪華なハリウッドミュージカルの影響を受けたスウィーツランドのおいしいキャンディの王国へのクララの苦い旅が描かれている。チャイコフスキーの華麗な音楽と、アンソニー・ウォードによる新しいセットと衣装が、ボーンの見事な振付と相まって、古典的な作品を新鮮かつ魅力的に解釈した。
映像監督:ロス・マクギボン
振付・演出:マシュー・ボーン
出演:コーデリア・ブレイスウェイト、ハリソン・ドウゼルほか
©︎MATTHEW BOURNE’S NUTCRACKER! Photo credit: Johan Persson
2023年3月10日(金) TOHOシネマズ日本橋、大阪ステーションシティシネマ、TOHOシネマズららぽーと福岡で1週間限定公開