1945年、夏。原爆投下直後の長崎を舞台に、被爆者救護にあたった若き看護学生の少女たちの“青春”を描く、映画『長崎―閃光の影で―』。この度、本作の予告映像が公開され、あわせて、主題歌、追加キャストが公開された。
太平洋戦争末期の1945年、日本赤十字社の看護学校に通う17歳の田中スミ(菊池日菜子)は、学友の大野アツ子(小野花梨)や岩永ミサヲ(川床明日香)とともに、空襲による休校のため長崎へ帰郷。本作の予告映像は、そんな3人が故郷での過ごし方を笑顔で語り合う穏やかな場面で幕を開ける。


戦時下ながらも、それぞれに平穏なひとときを過ごしていた3人。しかし、8月9日午前11時2分、スミは祖母の家へ向かうバスの中で、突然の閃光と爆風に襲われる。原子爆弾が投下された長崎市街は、一瞬にして廃墟と化す。未熟ながらも看護学生として救護活動に取り組もうとする3人の眼前に広がっていたのは、筆舌に尽くしがたい非情な現実だった。終戦を迎えた後も懸命の活動は続くが、多くの人達が次々と命を落としていくのを目の当たりにし、3人は押し殺していた気持ちを徐々に抑えきれなくなり‥‥。


予告映像の終盤で、スミがこの先も生き続けていく力となる言葉を授ける人物・南原令子を演じるのは南果歩。そのほか、水崎綾女、渡辺大、田中偉登、加藤雅也、有森也実、萩原聖人、利重剛、池田秀一らが出演。また、本作の原案である「閃光の影で―原爆被爆者救護 赤十字看護婦の手記―」に体験を寄せた元看護学生のひとりである山下フジヱさんが特別出演する。
その山下さんの思いを、語りとして声で体現するのは、美輪明宏。10歳の時に長崎市の自宅で原爆を体験した美輪の出演は、松本監督の強い希望により実現した。

さらに、本作の主題歌が「クスノキ ―閃光の影で―ver.(仮)」に決まったことが発表された。本作を手がけ、長崎出身で被爆3世である松本准平監督からの「祖父たちの被爆体験を受け継ぎ平和を次世代に伝えるべく、映画のエンディングを飾る主題歌を福山さんに担当していただきたい」というオファーに、同県出身のアーティストである福山雅治が応え、2014年に発表された福山の楽曲が本作のために新たにアレンジされている。
「クスノキ」は、爆心地から800メートルの地点で被爆し一時は枯死寸前となりながらも、驚異の生命力で今もなおたくましく生き続ける、長崎市・山王神社の“被爆クスノキ”が題材になっている楽曲。今回主題歌に起用される「クスノキ ―閃光の影で―ver.(仮)」は、福山がプロデュース・ディレクションを行いレコーディングされた、スミ役の菊池、アツ子役の小野、ミサヲ役の川床の3人が歌唱したバージョン。また、使用楽器も明治期に製造され、第一次及び第二次世界大戦の戦火を乗り越えて生き続けるヴィンテージオルガンを用いて、新たにレコーディングが行われた。

▼福山雅治 コメント
このたび、『長崎―閃光の影でー』主題歌のプロデュース・ディレクションを担当させていただき、大変光栄に思います。レコーディングでは、スミ、アツ子、ミサヲとしてそれぞれ当時の役を生きた菊池さん、小野さん、川床さんの三人にしか表現できない『生命の叫び』をレコーディングすることができました。映画の中では多くの命が失われますが、作品の最後に「命の目撃者、魂の代弁者」である彼女たちの歌声が響くことで、「魂は奪われない」というメッセージに昇華されたと感じました。
映画『長崎―閃光の影で―』は、2025年7月25日(金)より長崎先行公開。8月1日(金)より全国公開。

1945年、長崎。看護学生の田中スミ、大野アツ子、岩永ミサヲの3人は、空襲による休校を機に帰郷し、家族や友人との平穏な時間を過ごしていた。しかし、8月9日午前11時2分、原子爆弾が投下され、その日常は一瞬にして崩れ去る。街は廃墟と化し、彼女たちは未熟ながらも看護学生として負傷者の救護に奔走する。救える命よりも多くの命を葬らなければならないという非情な現実の中で、彼女たちは命の尊さ、そして生きる意味を問い続ける。
監督:松本准平
原案:「閃光の影で―原爆被爆者救護 赤十字看護婦の手記―」(日本赤十字社長崎県支部)
出演:菊池日菜子、小野花梨、川床明日香、水崎綾女、渡辺大、田中偉登、呉城久美、坂ノ上茜、田畑志真、松尾百華、KAKAZU、加藤雅也、有森也実、萩原聖人、利重剛、池田秀一、山下フジヱ、南果歩、美輪明宏(語り)
配給:アークエンタテインメント
©2025「長崎―閃光の影で―」製作委員会
2025年7月25日(金) 長崎先行公開
2025年8月1日(金) 全国公開
公式サイト nagasaki-senkou-movie