現代⽇本の最も重要な⼩説家の⼀⼈である村上春樹。小説内には多くの映画作品が登場し、さらに自身のエッセイでも映画のことが頻繁に取り上げられているほど、「映画」との関係性が深い小説家として知られている。そんな村上春樹の創作活動に影響をあたえた、「映画」との関係性を紐解く企画展「村上春樹 映画の旅」が2022年10月1日(土)から開催される。
企画展では、村上春樹が通っていた映画館や学生時代に読んでいたシナリオ、エッセイや小説の中に登場する数々の映画、そして小説を映画化した作品等に関する数多くの資料が展示される。スチル写真やポスター、台本などの映画関連資料とともに、村上春樹がこれまで観てきた映画をまるで旅の軌跡を辿るかのように振り返る構成となっている。
さらに、企画展の公式図録として刊行される『村上春樹 映画の旅』は、展⽰資料と解説、そして村上作品と映画をめぐる多様な論考から、⽂学世界と“映画の旅”の織りなす豊かなイメージを紐解く。村上作品に対して映画が具体的にどのような影響を及ぼしてきたか、また、映画化されるとき、映画監督によってどのような想像⼒の変換が存在したのかを明らかにしていく内容となっている。
企画展は2022年10月1日(土)から、早稲⽥⼤学演劇博物館で開催。公式図録『村上春樹 映画の旅』は、10月13日(木)に刊行(一部売り場にて10月1日(土)より先行販売予定)。
本図録のために書き下ろした、村上春樹によるエッセイ「⾃分⾃⾝のための映画」を特別収録。本展⽰に向けてのコメント 「映画館の暗闇の中で」も収録。企画展の概要を、演劇博物館所蔵図版などとともに紹介し、村上作品がいかに映画との関係を有してきたかについて解説。後半では、村上作品の映画化を⼿がけたイ・チャンドン監督(『バーニング 劇場版』)、濱⼝⻯介監督(『ドライブ・マイ・カー』)へのインタビュー、そして映像論、⽂学論、メディア論等を専⾨とする執筆陣による広範なテーマの論考も掲載。巻末には展示リストや作品年譜のほか、「村上春樹著作登場映画リスト」などファン納得の充実の資料を掲載している。
監修:早稲⽥⼤学坪内博⼠記念演劇博物館
著者:村上春樹、アーロン・ジェロー、⻑⾕正⼈、髙村峰⽣、⼩澤英実、⽊原圭翔、岡室美奈⼦、イ・チャンドン、濱⼝⻯介、川﨑佳哉
2022年10月13日発売(10月1日より一部店舗にて先行販売予定)
発売・発⾏:株式会社フィルムアート社
「村上春樹 映画の旅」企画展 公式サイト
https://www.waseda.jp/enpaku/ex/16084/