Jan 13, 2022 news

映画『MONSOON/モンスーン』主演ヘンリー・ゴールディングのインタビュー映像が公開

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30年ぶりにサイゴン(現ホーチミン)へ帰郷した主⼈公・キットがアイデンティティを探す旅路を圧倒的な映像美で綴った、映画『MONSOON/モンスーン』。監督・脚本は、『追憶と、踊りながら』(14)のホン・カウ。ベトナム戦争の混乱を逃れ家族で”ボート難⺠”として渡英したキット同様に、カウ監督もカンボジアから逃れてベトナムに渡ったのち8歳まで同国で過ごし、”ボート難⺠”として渡英していた過去を持つ。

変わり果てた街に馴染めず、どこか旅⾏者のような主⼈公・キットを演じたのは『クレイジー・リッチ!』(18)で注⽬を浴び、『G.I.ジョー:漆⿊のスネークアイズ』の主演に⼤抜擢されハリウッドでも活躍中のヘンリー・ゴールディング。イギリス⼈の⽗とマレーシア⼈の⺟を持つことから、キットの持つ複雑なアイデンティティに強い共感を抱いたという。そんなヘンリーが本作への想いを語るインタビュー映像が公開された。

キットは久しぶりに訪れた故郷に馴染むことができず孤独を抱えながら街を彷徨う。そんなキットを演じるにあたっての準備に、ヘンリーは「個⼈的な感情やアイデンティティの探求が含まれていた」と明かした。マレーシアとイギリスのハーフである彼はどちらの国にいても落ち着くことはなく、常に外国⼈扱いをされるマレーシアと、周りと同じには⾒えないイギリスの間で苦悩を抱えていた。それゆえにキットが抱えるアイデンティティの苦悩は「⾮常に⾝近なもの」だったという。

本作では、感情を押し殺したり平静を装うことに慣れている⼈々が忘れてしまいがちな”何かを乗り越えるための⼀番⼿っ取り早い⽅法”がキットの旅を通して描かれていく。キットの葛藤する⼼が過去を受け⼊れ、気づきを得る姿を⾒ることができる。ヘンリーは、「それがこの物語の美しさ」だと語った。

撮影を⾏なったホーチミン市の印象は「古き⾯⽩い場所」。⼈やバイクが常に⾏き交う街で、”常に命がけ”で道路を横断していた。街を⽣き⽣きと、ユニークに感じられるリズムの発⾒があったと笑顔で話すヘンリーは、暑いかと思えばモンスーンが吹き荒れる、そんな天候の中でカメラが「雷のような雲が押し寄せてくる美しい映像」を捉えることに成功したと撮影を振り返る。ベトナムのリアルを映像を通して体感することができる本作の魅⼒を様々な視点から語った。

映画『MONSOON/モンスーン』は、2022年1⽉14⽇(⾦)より、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開。

作品情報
映画『MONSOON/モンスーン』

キットは、両親の遺灰を埋葬すべく、30年ぶりに祖国であるサイゴン(現ホーチミン)に足を踏み入れる。キットは6歳のとき、家族とともにベト ナム戦争後の混乱を逃れてイギリスへ渡った、“ボート難⺠”。以来、これが初めての帰郷だった。もはやベトナム語すらままならない彼は、英語が話せる従兄弟のリーの助けを借りながら、どこか大事な場所を探し始めるが、思うようには進まない。サイゴンは今やすっかり経済成⻑を遂げ、かつての姿は見る影もなかったからだ。そんな中、ネットで知り合ったアフリカ系アメリカ人のルイスと一夜をともにするキット。ルイスの父親はベトナム戦争に従軍したという 過去を持ち、そのことを隠してこの国で暮らしていた。その後、両親の故郷ハノイへ向かったキットは、サイゴンで知り合った学生リンの実家が営む伝統的な蓮茶の工房見学をする。それはキットの知る“古き良きベトナム”の姿にようやく触れられた時間でもあったが、リンにとっては時代遅れなものらしい。サイゴンに戻ったキットは、リーから自分たちの家族の亡命にまつわる“ある真実”を聞かされることになる。

監督・脚本:ホン・カウ

出演:ヘンリー・ゴールディング、パーカー・ソーヤーズ、デイビット・トラン、モリー・ハリス

配給:イオンエンターテイメント

©MONSOON FILM 2018 LIMITED, BRITISH BROADCASTING CORPORATION, THE BRITISH FILM INSTITUTE 2019

2022年1月14日(金) ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開

公式サイト monsoon-movie.com