Feb 16, 2026 news

すれ違う人々の人生が、一本の電車の遅延をきっかけに静かに交差してゆく 映画『めぐる』 日本育ちのミャンマー人映像作家ティンダン監督作

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2021年4月、クーデター後のミャンマーで取材中に拘束され、約2年に渡って刑務所に収容されていた、日本育ちのミャンマー人映像作家ティンダン監督作、映画『めぐる』。このたび本作の予告映像が公開された。

本作は小さな行動が、見知らぬ誰かの運命を狂わせ、あるいは救っていく様を描く群像劇。本作の登場人物は、就職活動に奔走する女子大生(生越千晴)、吐きダコのある少女(小野花梨)、崩れかけた家族を抱える息子(小出水賢一郎)と父親(小野孝弘)、学校でいじめを受ける少女(姫愛奈ラレイナ)。すれ違うだけだったはずの人々の人生が、一本の電車の遅延をきっかけに静かに交差してゆく。時に残酷で、時に愛おしい人間の姿を描きながら、「他人の人生に思いを馳せること」の意味を問い直す。社会の騒がしさに埋もれてしまいそうな“声なき声”に、ほんの一瞬でも耳を傾けることができたなら‥‥。そんな想いを込めた、静かで切実な作品となっている。

大切な入社試験の面接の日の朝も、めぐみはいつもの悪夢にうなされていた。その夢とは、放課後の教室で行われる妹・奈緒への集団いじめと、奈緒が駅のホームへ向かう光景。寝坊しためぐみは駅へと走り、途中でスーツを着た男にぶつかりながらも、発車間際の電車に駆け込む。この駆け込み乗車による僅かな電車遅延が、その後さまざまな人々の運命を狂わせることになる。母親の危篤の知らせを聞き、病院に急ぐ中年の男・圭一と、自堕落な大学浪人生活を送るその息子・めぐる、謎の女子高校生・ユキ、そして不運なスーツの男。めぐみの行動は、自分とは全く関係ない誰かの人生をめぐりめぐっていく。

ティンダン監督が刑務所に収容されていたため、公開が遅れていたが、監督が拘束前にスタッフへ預けていた動画データを元に、字幕のない上映用データを改めて制作。本来の形での上映は今回が初となる。出演は他に、図らずも皆を繋ぐ男性役に泊帝、壊れかけた家族の母親役にししくら暁子ら。

このたび公開された予告映像は、「あなたが誰かに話を聞いてもらいたいなら、耳元で叫んでも無駄だ。ハンマーで殴って初めて、耳を傾けてもらえる」という印象的な言葉で始まり、すれ違うだけだったはずの登場人物の人生が交差してゆく。めぐりめぐって彼女らがたどり着く先とは‥‥。

なお本作は、もう一本のティンダン監督作品で光石研らが出演する、日本に移住してきたミャンマーの兄弟が居場所を見つけていく物語、映画『エイン』と同時上映される。

映画『めぐる』『エイン』は、2026年3月6日(金)より全国順次公開。

作品情報
映画『めぐる』

大切な入社試験の面接の日の朝も、めぐみはいつもの悪夢にうなされていた。その夢とは、放課後の教室で行われる妹・奈緒への集団いじめと、奈緒が駅のホームへ向かう光景。寝坊しためぐみは駅へと走り、途中でスーツを着た男にぶつかりながらも、発車間際の電車に駆け込む。この駆け込み乗車による僅かな電車遅延が、その後さまざまな人々の運命を狂わせることになる。母親の危篤の知らせを聞き、病院に急ぐ中年の男・圭一と、自堕落な大学浪人生活を送るその息子・めぐる、謎の女子高校生・ユキ、そして不運なスーツの男。めぐみの行動は、自分とは全く関係ない誰かの人生をめぐりめぐっていく。

監督:ティンダン

出演:生越千晴、小野花梨、小出水賢一郎、小野孝弘、泊帝、ししくら暁子、姫愛奈ラレイナ

配給:合同会社CHAMP ASIA

©合同会社CHAMP ASIA

2026年3月6日(金) アップリンク吉祥寺ほかにて全国順次公開
(映画『エイン』と同時上映)

公式サイト meguruein.com

映画『エイン』

家族でミャンマーから移ってきて1年になるアウンメインは、日本人の上司に体調が悪いことも言えず無理をする父親や、新品でなく古着の服を大量にプレゼントしてくる近隣の女性に笑顔を見せる母親の姿を見て、級友たちの自分を見る好奇の眼が、偏見があるように感じてしまう。次第に「学校」「日本人」「家族」に反発。ある日、彼は学校でトラブルを起こして父と衝突し、家を飛び出す。飛び出したアウンメインの後についてくる無邪気な弟のウィンタウンと、行く当てのない二人が目指した先は‥‥。

監督:ティンダン

出演:フォン・テェッキン・ウィン、ピイ・ピョオ・パイン、タ・タン・モウエ、スウィ・スウィ・ウィン、光石研(特別出演)

配給:合同会社CHAMP ASIA

©日本映画大学

2026年3月6日(金) アップリンク吉祥寺ほかにて全国順次公開
(映画『めぐる』と同時上映)

公式サイト meguruein.com