第95回アカデミー賞長編アニメ映画賞、第80回ゴールデングローブ賞アニメ映画賞ノミネート、第50回アニー賞3部門受賞など、高い評価を獲得している話題作『マルセル 靴をはいた小さな貝』。実写とストップモーションを組み合わせて制作された本作の舞台裏を映したメイキング映像第2弾が公開された。
静止している物体を1コマ毎に少しずつ動かし、動いているかのように見せる撮影技法のストップモーションアニメは、とてつもない労力と時間がかかる。メイキング映像によると、本作では、まず背景となる実写の映像を撮影、そしてCGキャラクターがその映像の中で形にされる。次にキャラクターたちのストップモーション撮影が行われるが、この撮影はPC上ではなく物理的な撮影で、すでに撮影済みの実写映像にうまく合うように撮影しなければならないという。実際映像では、スタッフたちが細かい照明位置までこだわっており、この特殊な撮影方法こそが実写×ストップモーションという奇跡の融合を実現させた。
ストップモーション助監督のピート・レヴィンは、「作品を観る人たちには気づかれないようにしたんだ。ストップモーションが使われていて、明らかに手作りのアニメーションの質感がでているのに、手持ちカメラで撮った現実の世界の映像と、どうやって混ざり合っているのかってこと。それから、マルセルたちが触れる現実世界の小道具や、実際に人間とやりとりする場面が、どうなっているのかとかをね」とコメントを寄せている。
さらにストップモーション・プロダクションマネージャーのアイリーン・コーヘップは、「大切なのは、この作品を観た人が、マルセルは実際に存在するんだと感じることだと思う。現実世界の生き物のように表現するために、どんな技術が使われたのかなんて、映画館のスクリーンに映るマルセルを見て考えるべきことじゃない。マルセルは目の前にいるんだから。」と本作の見どころについて語っている。
映画『マルセル 靴をはいた小さな貝』は、2023年6月30日(金)より全国公開。
体長2.5センチ。名前はマルセル。おしゃべりで好奇心あふれる貝。
祖母のコニーと一軒家で2人暮らし。ある日家に越してきた映像作家のディーンと出会い、初めて人間の世界を知ることに。離れ離れの家族を見つける為YouTubeに動画をアップしたところ、SNS上で瞬く間にバズり、一躍全米の人気者になるのだが‥‥。
監督:ディーン・フライシャー・キャンプ
出演:ジェニー・スレイト、イザベラ・ロッセリーニ、ディーン・フライシャー・キャンプ、レスリー・スタール
配給:アスミック・エース
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2023年6月30日(金) 新宿武蔵野館・渋谷ホワイト シネクイントほか全国公開
公式サイト marcel-movie.asmik