グアンタナモに収監された無実の息子を取り戻すために闘ったドイツの母の実話を元に描き、第72回ベルリン国際映画祭で主演俳優賞、脚本賞の2冠を受賞したドイツ映画、『ミセス・クルナス vs. ジョージ・W・ブッシュ』が全国の劇場にて順次公開される。この度、本作の予告映像とポスタービジュアルが公開された。
2001年、アメリカ同時多発テロのひと月後。ドイツのブレーメンに暮らすトルコ移民一家の母ラビエ・クルナスは、長男のムラートが旅先で“タリバン”の嫌疑をかけられ、キューバのグアンタナモ湾にある米軍基地の収容所に収監されてしまったことを知る。無実の息子を救うために奔走するラビエだったが、警察も行政も動いてくれない。藁にもすがる思いで、電話帳で見つけた人権派弁護士ベルンハルト・ドッケの元を訪れたラビエは、アドバイスを受けアメリカ合衆国最高裁判所でジョージ・W・ブッシュ大統領を相手に訴訟を起こすことになる。
監督を務めたのは、『グンダーマン 優しき裏切り者の歌』などで知られるドイツの俊英アンドレアス・ドレーゼン。収監中の5年間を綴ったムラート・クルナスの著書を読んだドレーゼン監督は、訴訟も裁判もないまま収容所に送り込まれ、5年も出られなかったという事実に憤りを感じ映画化を計画。しかし、あまりにも悲惨な内容に二の足を踏んでいた。
だが、そんな中で出会ったムラートの母ラビエ・クルナスの一癖も二癖もある天真爛漫なキャラクターに魅せられ、作品の方向性が決定。ドイツのコメディアン メルテム・カプタンが主演を務めたことで、シリアスなテーマを扱いながら、コメディタッチで軽妙な快作が誕生した。
ラビエ本人と同じくトルコ系ドイツ人であるカプタンは、アメリカでミュージカル俳優として活動したのち、ドイツに拠点を移し人気コメディアンにまで上り詰めた。ドイツ映画デビュー作にして初主演となった本作で、第72回ベルリン国際映画祭で銀熊賞(主演俳優賞)受賞の快挙を成し遂げた。
観る人すべてに力をくれる、愛と勇気のエンパワーメント・ムービーに期待したい。
映画『ミセス・クルナス vs. ジョージ・W・ブッシュ』は2024年5月3日(金)より全国順次ロードショー。
2001年9月11日に起きたアメリカ同時多発テロのひと月後。ドイツのブレーメンに暮らすトルコ移民のクルナス一家の長男ムラートが、旅先のパキスタンで“タリバン”の嫌疑をかけられ、キューバのグアンタナモ湾にある米軍基地の収容所に収監されてしまう。母ラビエは息子を救うため奔走するが、警察も行政も動いてくれない。藁にもすがる思いで、電話帳で見つけた人権派弁護士ベルンハルトの元を訪れたラビエは、アドバイスを受けアメリカ合衆国最高裁判所でブッシュ大統領を相手に訴訟を起こすことになる。
監督:アンドレアス・ドレーゼン
出演:メルテム・カプタン、アレクサンダー・シェアー
配給:ザジフィルムズ
©2022 Pandora Film Produktion GmbH, Iskremas Filmproduktion GmbH, Cinéma Defacto, Norddeutscher Rundfunk, Arte France Cinéma
2024年5月3日(金) 新宿武蔵野館、シネスイッチ銀座ほか全国順次ロードショー
公式サイト zaziefilms.com/kurnaz/