Sep 09, 2025 news

主演:柄本佑×共演:渡辺謙 永井紗耶子原作の傑作時代小説を実写化 映画『木挽町のあだ討ち』26年2月公開

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【コメント】

▼柄本佑
何を隠そううちの⽗は⽊挽町の⽣まれでして、今作の⼩説が出た時に「これは読まなければ」と、あまり本を読まない僕が珍しく買って読んでた⼩説なわけなのですが、まさか⾃分にお話が来ようとは思いもしませんでした。源監督は出演数の1番多い監督。スタッフも勝⼿知ったる旧知の仲間。皆さんとのお仕事はいつも楽しいばかり。加えて京都太秦撮影所でのがっつり撮影ですから、隅から隅まで俺得でしかない現場でした。原作を読んだことのある⽅は「あれ、どうやって映画にするのん??」と思われるかもですがご安⼼を。流⽯源監督。ホンを読んで「そうきたかぁ」と唸りました。是⾮お楽しみにしていただけたら、これ幸い。

▼渡辺謙
原作を読んだ時、この作品映画でやりたいなと思っていました。源さんから出演をオファーされた時、2つ返事でした。脚本はミステリーと群像劇の要素が⼊り、東映らしい痛快なチャンバラ時代劇になりました。

▼永井紗耶⼦(原作者)
この作品は、読者の皆様を江⼾の芝居⼩屋にご案内するような気持ちで書いていました。それが、オーディブル、歌舞伎に続き、映画に。実際に撮影現場で芝居⼩屋のセットに⼊った時、まるでタイムスリップしたような臨場感がありました監督、スタッフのみなさんのパワーと、役者さんたちの熱演によって、新しい⾓度から表現される「⽊挽町のあだ討ち」。ぜひ多くの⽅に、楽しんで頂きたいと思っています。

▼源孝志(監督)
直⽊賞を受賞して間もない『⽊挽町のあだ討ち』を映画化したい、監督してもらえないか?というオファーを受けたのは、「⾚坂⼤歌舞伎」「中村仲蔵」など、江⼾歌舞伎の世界を舞台とした作品が続いていた時期だった。正直、私的には歌舞伎ものはお腹いっぱいで、半ば断ろうと思っていた。思っていたのだが…… 渡された原作を、ついつい⼀晩で読んでしまった。⽣き場所を失って芝居⼩屋に流れ着いた江⼾の演劇⼈たち。彼らの細やかな悲しみが丁寧に織り込まれたエピソードが、重層的にストーリーを動かし、次第に仇討へと収斂されていく展開が⾒事だった。脚本をどう書くべきか? と悩んでいた頃、別作品のミーティングでたまたま会った渡辺謙さんが、「『⽊挽町のあだ討ち』読んだ? あれ、⾯⽩いよね。映画にならないかなぁ」と私に⾔った。私はシレッと聞き返した。
「謙さんなら、どの役がやりたいですか?」
「そりゃ〇〇○でしょう?」
「いや、△△の⽅がいいと思いますよ」
「何それ? 源さんが撮るの?」
「いやいやいや…」
キナ臭い役者と監督の会話である。
この作品を映画化するにあたって、⼀つ難度の⾼い問題があった。私に監督を依頼したプロデューサーは、この⼈情溢れる物語を、サスペンスタッチのエンターテイメントに仕⽴て上げて欲しいという。無茶な話である。この無茶振りに対する打開策を数⽇ぐるぐると悩み、やがて唐突に「解」を得た。ダラっと家で⾒ていた『刑事コロンボ』の再放送が、その『解』をもたらしてくれた。コロンボの如く、ニュルっと仇討ちに隠された謎に切り込んでいくのは、原作では⼀⾔も喋らない男。すぐに、柄本佑のニュルっとした笑顔が思い浮かんだ。その前に⽴ちはだかるのは、渡辺謙率いる、クセ強めの〝森⽥座アヴェンジャーズ〟。彼らが守ろうとしたものはいったい何なのか? 役者の顔が⾒えてきたら、脚本は⼀気呵成に書き終えた。まだ完成前だが、原作を読んだ読まないにかかわらず、最後まで疾⾛感を感じるエンターテイメントになっていると思う。

▼須藤泰司(プロデューサー)
クリスティの『オリエント急⾏殺⼈事件』を江⼾の町に置き換えたような上質のミステリー、粋で痛快なストーリー。そして歌舞伎の華やかさ。そんな原作⼩説の持つ魅⼒をさらに膨らませ、極上のエンタメ作品が誕⽣しました! 柄本佑を筆頭に、全員クセ者、訳あり男⼥。締めるは⼤ボス渡辺謙。誰がホントか嘘なのか? 時代劇が再び脚光を浴びる中、東映京都の職⼈たちが咲かせた「あだ討ち」の花、とくとご覧あれ!!

映画『木挽町のあだ討ち』は、2026年2月27日(金)より全国公開。

作品情報
映画『木挽町のあだ討ち』

ある雪の降る夜、芝居小屋のすぐそばで美しい若衆・菊之助による仇討ちが見事に成し遂げられた。その事件は多くの人々の目撃により美談として語られることとなる。1年半後、菊之助の縁者と名乗る侍・総一郎が「仇討ちの顛末を知りたい」と芝居小屋を訪れる。菊之助に関わった人々から事件の経緯を聞く中で徐々に明らかになっていく事実。果たして仇討ちの裏に隠されたその「秘密」とは。そこには、想像を超える展開が待ち受けていた。

監督・脚本:源孝志

原作:永井紗耶子「木挽町のあだ討ち」(新潮社刊)

出演:柄本佑、渡辺謙

配給:東映

©2026「木挽町のあだ討ち」製作委員会

2026年2月27日(金) 全国公開

公式サイト kobikicho-movie