Feb 13, 2025 news

終戦を知らずに2年間ガジュマルの木の上で生き抜いた日本兵がいた 戦後80年のいま描かれる、事実に基づく物語 映画『木の上の軍隊』

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1945年、沖縄県伊江島で激しい攻防戦が展開される中、2人の日本兵が木の上に身を潜め、終戦を知らずに2年もの間生き延びた。そんな衝撃の実話から着想を得た作家・井上ひさしが原案を遺し、こまつ座にて上演された舞台「木の上の軍隊」が映画化される。この度、映画『木の上の軍隊』の予告映像とポスタービジュアルが公開された。

宮崎から派兵された厳格な少尉を演じるのは、堤真一。沖縄出身の新兵に抜擢されたのは、山田裕貴。W主演を務める堤と山田は、初共演ながら阿吽の呼吸で極限状態の兵士たちを、繊細かつ力強く、そして人間らしい可笑しみをもって表現する。監督と脚本を手掛けるのは、『ミラクルシティコザ』のスマッシュヒットが記憶に新しい沖縄出身の平一紘。全編沖縄ロケ、伊江島では実際に生い茂るガジュマルの木の上で撮影が敢行された。

この度公開された予告映像でも圧倒的な存在感を醸し出す“ガジュマルの木”。実際に生い茂っている木の上での撮影について主演の2人はそれぞれ「(本作のモデルとなった)実在したお二方もそうだったんじゃないかと想像するのですが、木の上で過ごすうちに、そこが一番安心できる場所になったのではと思いました。外に出たら銃弾が飛び交っているかもしれない中で、この木が守ってくれているという安心感があったのではないかと。不思議なことに、僕も別の場所で撮影をしていて、木の上に戻った瞬間一息つける感じがしていました。」(山田)「単なる木と言うよりは生き物。物語の中でも守られていたし、木の上では役者二人なんですけど、僕にとってはこの木も登場人物の一人という気がしていました。木の上では(山田さんと)ぶつかり合ったり大変なシーンもありましたが、妙に癒されるというか幸せで贅沢な時間を過ごさせてもらい、ちゃんと木とも会話できている感覚がありました。」(堤)と語っている。

映画『木の上の軍隊』は、2025年6月13日(金)より沖縄先行公開。7月、全国ロードショー。

作品情報
映画『木の上の軍隊』

1945年太平洋戦争末期。沖縄・伊江島で日本軍は米軍との激しい交戦の末に壊滅的な打撃を受けていた。宮崎から派兵された上官・山下一雄、地元沖縄出身の新兵・安慶名セイジュンは敵の激しい銃撃に追い詰められ森の中に逃げ込み、大きなガジュマルの木の上へ登り身を潜める。太い枝に葉が生い茂るガジュマルの木はうってつけの隠れ場所となったが、木の下には仲間の死体が増え続け、敵軍陣地は日に日に拡大し近づいてくる。連絡手段もなく、援軍が現れるまで耐え凌ごうと彼らは終戦を知らぬまま2年もの間、木の上で“孤独な戦争”を続けていた。やがて極限状態に陥った二人は‥‥。

監督・脚本:平一紘

原作:「木の上の軍隊」(株式会社こまつ座・原案 井上ひさし)

出演:堤真一、山田裕貴

配給:ハピネットファントム・スタジオ  

©2025「木の上の軍隊」製作委員会

2025年6月13日(金) 沖縄先行公開
2025年7月 新宿ピカデリー他全国ロードショー

公式サイト happinet-phantom.com/kinouenoguntai/