Jul 07, 2022 news

ジブリ、寺田克也、松本大洋など日本の偉大な漫画家たちへのオマージュ 映画『神々の山嶺(いただき)』監督メッセージ動画&インタビューが公開

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作中の深町の本棚が映るシーンでは、スタジオジブリや寺田克也さん、松本大洋さんの本が並んでいる。居酒屋ではロック・パイロットの曲が流れている。「これらを描写したのは、もちろん、日本の偉大な漫画家たちへのオマージュです。気づいていただけたというのはすごく嬉しいです。最も好きなアニメ映画は、高畑勲監督の『おもひでぽろぽろ』です。」と監督が嬉しそうに話してくれた。日本の文化やアニメから非常にたくさんの影響を受けましたとも語る監督が、今回の日本での劇場公開について、「すごく嬉しいです。緊張もしますけど。アニメ大国において、私の作ったアニメ作品が公開されるというのは、幸せでもあり、ちょっと怖い気持ちもあります」と、嬉しさ半分、緊張半分といった様子で話してくれた。

プロデューサーのオストレロさんは、幼い頃から山を愛し、山に関する本もたくさん読んでいた中で、「原作漫画の「神々の山嶺」を読み終えた時、すぐにアニメーション化したいという強い気持ちが込み上げました。」と明かす。続けて、「周りからは、あの谷口ジローさんの原作をアニメ化するなんて気でも狂ったのではないのか、とまで言われましたが、どうしても実現させたいという気持ちが勝り、自身のキャリア史上最も大事なプロジェクトとして実現しようと決心したのです。」と語る。

伝説の登山漫画「神々の山嶺」をアニメーション化に至った経緯は、1通の手紙から始まったという。「アニメーション化を決意した理由や、その経緯、今までアニメーション化が難しいとされてきたが、必ず実現させる決意の固さを、とにかく精魂込めて手紙に記しました。その手紙を読んで、谷口さんがどのような反応をしたのかは分かりませんが、数ヵ月後、承諾していただき、契約に向けて動きましょう、ととても前向きなお返事をいただきました。」と、熱い想いを手紙に込めたことを告白した。その想いが谷口ジローに届き、実を結んで、本作が誕生した。

映画『神々の山嶺(いただき)』は、2022年7月8日(金)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開

作品情報
映画『神々の山嶺』

「登山家マロリーがエベレスト初登頂を成し遂げたかもしれない」といういまだ未解決の謎。その謎が解明されれば歴史が変わることになる。カメラマンの深町誠はネパールで、何年も前に消息を絶った孤高のクライマー・羽生丈二が、マロリーの遺品と思われるカメラを手に去っていく姿を目撃。深町は、羽生を見つけ出しマロリーの謎を突き止めようと、羽生の人生の軌跡を追い始める。やがて二人の運命は交差し、不可能とされる冬季エベレスト南西壁無酸素単独登頂に挑むこととなる。

監督: パトリック・インバート

原作:「神々の山嶺」作・夢枕獏

画・谷口ジロー(集英社刊)

日本語吹替キャスト:堀内賢雄、大塚明夫、逢坂良太、今井麻美

配給:ロングライド、東京テアトル

© Le Sommet des Dieux – 2021 / Julianne Films / Folivari / Mélusine Productions / France 3 Cinéma / Aura Cinéma

2022年7月8日(金) 新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開

公式サイト longride.jp/kamigami/