Sep 15, 2023 news

独自のスタイルを貫くアメリカの実験映画作家の代表的作品を1週間限定上映 特集上映「ジェイムズ・ベニング2023 アメリカ/時間/風景」

A A
SHARE

1970年代の初頭から現在に至るまで精力的に活動を続けるアメリカの実験映画作家ジェイムズ・ベニング。この度最新作『アレンズワース』を含む8作品の特集上映「ジェイムズ・ベニング2023 アメリカ/時間/風景」の予告映像が公開された。

70年代初頭から今にいたるまで、50年以上にわたって精力的に活動を続ける実験映画作家、ジェイムズ・ベニング。カメラと録音機材を持ち現地に赴き、撮影、録音し、編集も1人で手掛けるという個人制作のスタイルで、現在に至るまで短編から長編映画作品、インスタレーションも含め60本以上の作品を世に送り出している。

公開された予告映像で映し出されるのは、今年2月に開催されたベルリン国際映画祭でフォーラム部門に正式出品されたジェイムズ・ベニング最新作『アレンズワース』の、人の気配ひとつない吹きっさらしの土地に佇む家屋。

タイトルにもなっている”アレンズワース”とは、1908年に作られた、カリフォルニア州発のアフリカ系アメリカ人によって統治された自治体。第1次対戦後に多くの住民が離れて荒廃したこの土地は、現在、残された歴史的建造物の復元・修復が行われており、ベニングは1年間にわたって毎月1棟、無人の建物にカメラを向けた。映像の中では、家屋の背後をどこからともなく現れた貨物列車が横断していくその貨物列車の長さや、虚しくこだまする大きな汽笛が印象深い。

特集上映では、ベニング初の長編映画『11×14』、2つのセンセーショナルな犯罪を描く『ランドスケープ・スーサイド』、アメリカ全土の1/4に食料を供給し、その広大な土地を石油会社や農業関連の大企業が所有するグレート・セントラル・ヴァレーを撮影した『セントラル・ヴァレー』など、全8作品が上映される。

特集上映「ジェイムズ・ベニング2023 アメリカ/時間/風景」は、2023年10月7日(土)~13日(金)よりシアター・イメージフォーラムにて1週間限定上映。

イベント情報
特集上映「ジェイムズ・ベニング2023 アメリカ/時間/風景」

70年代初頭から今にいたるまで、50年以上にわたって精力的に活動を続ける実験映画作家、ジェイムズ・ベニング主に固定されたカメラによって撮影され、計算し尽くされたショットが紡ぐ映像。第73回ベルリン国際映画祭フォーラム部門に出品された『アレンズワース』を含む代表的作品8作品を上映する。

≪上映作品≫
・『11×14』
・『ランドスケープ・スーサイド』
・『セントラル・ヴァレー』
・『ロス』
・『ソゴビ』
・『RR』
・『キャスティング・ア・グランス』
・『アレンズワース』

主催:コピアポア・フィルム+ダゲレオ出版

2023年10月7日(土)~13日(金) シアター・イメージフォーラムにて1週間限定上映

公式サイト jb2023