Sep 05, 2025 news

“愛と性”を描き続ける荒井晴彦監督が、綾野剛と再タッグ 映画『星と月は天の穴』25年12月公開

A A
SHARE

脚本家・荒井晴彦が監督を務める綾野剛主演最新作、映画『星と月は天の穴』が公開される。

小説家の矢添(綾野剛)は、妻に逃げられ結婚に失敗して以来、独身のまま40代を迎えていた。心に空いた穴を埋めるように 娼婦・千枝子(田中麗奈)と時折り体を交え、捨てられた過去を引きずりながらやり過ごしていた。そして彼には恋愛に尻込みするもう一つの理由があった。それは、誰にも知られたくない自身の“秘密”にコンプレックスを抱えているからだ。そんな矢添は、自身が執筆する恋愛小説の主人公に自分自身を投影することで「精神的な愛の可能性」を自問するように探求するのが日課だった。ところがある日、画廊で偶然出会った大学生の瀬川紀子(咲耶)と彼女の粗相をきっかけに奇妙な情事へと至り、矢添の日常と心が揺れ始める。

『ヴァイブレータ』『共喰い』などでキネマ旬報脚本賞に5度輝いた、日本を代表する脚本家・荒井晴彦。『火口のふたり』をはじめとする、自ら監督を務めた作品群では総じて〝愛と性〟を描いてきた。最新作となる本作は、荒井の長年の想いが叶い、吉行淳之介による芸術選奨文部大臣受賞作品を映画化。過去の離婚経験から女を愛することを恐れる一方、愛されたい願望をこじらせる40代小説家の日常を、エロティシズムとペーソスを織り交ぜながら綴る。

主人公の矢添克二を演じるのは、荒井と『花腐し』でもタッグを組んだ、綾野剛。矢添を取り巻く女性たちのうち、女子大生の紀子を演じるのは、咲耶。矢添のなじみの娼婦・千枝子役には田中麗奈。さらは、柄本佑、岬あかり、MINAMO、 宮下順子らが脇を固める。