フランス映画界の名優であり『さすらいの女神たち』(10)など数々の監督作でも知られるマチュー・アマルリックの最新作、映画『彼女のいない部屋』。8月26日よりBunkamuraル・シネマほかで全国公開される本作の予告映像が、このたび公開された。
本作は、昨年のカンヌ国際映画祭で、カンヌ・プレミア部門に選ばれ、フランスのアカデミー賞といわれる、セザール賞主要部門にノミネートされた話題作だ。
監督・脚本は、個性的な名優であり、カンヌ国際映画祭監督賞に輝くなど、すでに監督としても高く評価されるマチュー・アマルリック。本作では、かつてないモンタージュで人間の感情を表現し、「彼の最高傑作」とフランス国内で絶賛が寄せられている。
資料にあるストーリーは「家出をした女性の物語、のようだ」という1行のみ。
フランス公開時にも物語の詳細はふせられ、展開を知らない観客が、ある真実に気づいたときに、大きな衝撃で心が動揺するほど感動したという作品だ。
このたび公開された予告映像は、ひとり遠くへ車を走らせる主人公クラリス、彼女の夫や娘、息子の姿、ピアノを弾く娘、雪山を歩くクラリスと、時系列のわからない場面が連なり、最後までミステリアスな内容となっている。
なかでもクラリスとその夫が目を閉じて“心の声”でやりとりをしているように見える場面は印象的だ。
そして、映像とともに印象的なのが音楽。ベートーヴェン「エリーゼのために」に始まり、フランス・バロックのラモー作曲「ガヴォット」をピアノが奏で、伝説のサイケロックバンドとも言われるブライアン・ジョーンズタウン・マサカーの知られざる名曲「OPEN HEART SURGERY」がメロディアスに響く。
音楽にもこだわりを見せるアマルリック監督は、本編ではJ.J.ケイルの「チェリー」やマルタ・アルゲリッチのピアノも使用しているという。
最後には監督からの「彼女に何が起きたのか、映画を見る前の方々には明らかにしないでください。」というメッセージが添えられている。
バラバラのピースが突然つながるとき、深い感動が観客を包む、映画『彼女のいない部屋』は8月26日(金)よりBunkamuraル・シネマほかで全国公開。
家出をした女性の物語、のようだ。
監督:マチュー・アマルリック
出演:ヴィッキー・クリープス、アリエ・ワルトアルテ
配給:ムヴィオラ
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2022年8月26日(金) Bunkamuraル・シネマ他全国順次公開
公式サイト kanojo