Feb 12, 2026 news

無差別虐殺3万人 韓国現代史のタブーに迫る 映画『済州島四・三事件 ハラン』

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30,000人にも及ぶ無差別虐殺が繰り広げられながらも、長らく語られてこなかった〈済州島四・三事件〉を題材に、母と娘の命がけの逃避行を描いた韓国映画『済州島四・三事件 ハラン』。昨年の「あいち国際女性映画祭2025」でも上映された本作の劇場公開が決定した。

1948年4月3日、外国勢力による干渉に反発した済州島の一部島民が武装蜂起したことに端を発した〈済州島四・三事件〉。同年10月から政府が、海岸線から5キロ以上離れた地域を“敵性区域”とみなし、「出入りする者は無条件に射殺する」という布告文を発令した。本作では村民たちが、難を逃れるため漢拏山(ハルラサン)を目指す。一時的に村を出ることになったアジンは、村に残した6歳の娘ヘセンのことが心配でたまらない。その頃、村では韓国軍が老人たちを容赦なく射殺していた。生き残ったヘセンは、母を捜してひとり山へと向かう。奇跡的に再会した母と娘は、生き延びるため命がけの逃避行を始める。

2007年にユネスコの世界自然遺産に登録され、リゾート地としても人気の高い韓国・済州島。だが、かつて凄惨な事件があったことはあまり知られていない。長らく闇に葬られてきた「済州島四・三事件」をテーマに本作を監督したのは、商業映画の脚本家としてキャリアを積んだハ・ミョンミ。移住した済州島で、名もなき女性の犠牲者たちの姿を描きたいと企画し、史実を基に母と娘の物語を完成させた。主人公アジンを演じるのは、天才子役としてデビューし、演技派女優へと成長したキム・ヒャンギ。大ヒット映画『神と共に』2部作で第39回青龍映画賞の助演女優賞、そして『無垢なる証人』では第39回韓国映画評論家協会賞の最優秀女優賞を受賞するなど、その演技力が高く評価されている。

このたび公開された予告映像では、幼い少女ヘセンが母アジンと引き裂かれる様子から始まる。軍人は6歳のヘセンに「昨晩、山から降りてきたろ?」と冷酷に詰め寄り、村を焼き払うシーンが続く。娘の安否が心配なアジンは、周囲の制止を振り切り、ひとり娘の元へと戻る。ようやく再会を果たすが、軍人に見つかってしまい、「ただの海女です。暴徒じゃありません」と命を請うアジン。映像の最後に「この恐ろしい惨劇をあなたと私が忘れてしまったら、誰が記憶にとどめると言うの?」というセリフとともに、逃げ延びようとする2人の後ろ姿が映し出される。母と娘の命を懸けた旅路――その二人の行く末は、果たしてどこへ向かうのか。劇場で見届けたい。

映画『済州島四・三事件 ハラン』は、2026年4月3日(金)より全国順次公開。

作品情報
映画『済州島四・三事件 ハラン』

1948年4月3日、外国勢力による干渉に反発した済州島の一部島民が武装蜂起したことに端を発した「済州島四・三事件」。同年10月から政府が海岸線から5キロ以上離れた地域を「敵性区域」とみなし、“出入りする者は無条件に射殺する”という布告文を発令。村民たちは難を逃れるため、漢拏山を目指す。一時的に村を出ることになったアジンは、村に残した6歳の娘ヘセンのことが心配でたまらない。その頃、村では韓国軍が老人たちを容赦なく射殺していた。生き残ったヘセンは、母を捜してひとり山へと向かう。奇跡的に再会した母と娘は、生き延びるため命がけの逃避行を始める。

脚本・監督:ハ・ミョンミ

出演:キム・ヒャンギ、キム・ミンチェ、ソ・ヨンジュ、キム・ウォンジュン

配給:シネマスコーレ、MYSTERY PICTURES

©Whenever Studio

2026年4月3日(金) ポレポレ東中野ほか全国順次公開

公式サイト hallan-movie.com