『グランド・ブダペスト・ホテル』でアカデミー賞4部門受賞したことでも知られ、先日発表された第79回ゴールデングローブ賞ではアレクサンドル・デスプラが作曲賞にノミネートされたウェス・アンダーソン監督待望の最新作、映画『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』。
『ダージリン急行』(07)、『ファンタスティック Mr.FOX』(10)、『グランド・ブダペスト・ホテル』(14)、『犬ヶ島』(18)といった名作の数々を生み出した監督の記念すべき長編第10作目を飾る最新作の舞台は、20世紀フランスの架空の街にある「フレンチ・ディスパッチ」誌の編集部。
この度、1月28日に初日を迎えた本作を祝して特別映像が公開された。
公開された映像では、オーウェンが「関係者全員が寝食を共にする」、ティモシー・シャラメが「一番の楽しみは夕食」と語るように、キャストとスタッフが同じホテルに宿泊し、食卓まで一緒に囲むという、ウェス・アンダーソン作品ならではのまるでファミリーのような独特の現場エピソードが明かされていく。
続くメイキング映像では、何度も交わされるキャスト&監督&スタッフ陣のハグや、エキストラも交えた笑いの絶えない賑やかな雰囲気、ウェスにちょっかいをかけてふざけるスタッフと、部署や立場の垣根を超えた信頼関係のなかで大いに撮影を楽しむ現場の様子も。長らくウェスとタッグを組んできた撮影のロバート・イエーマンは「あれほど才能に溢れる家族の一員になれて光栄だよ」と明かし、ボブ・バラバンは「10作目でもウェスの冒険心は尽きない。いるだけで楽しくて朝4時でも帰りたくない」とウェスとの撮影を笑顔で振り返っている。
一方、ウェスは自身の追い求める映像についても妥協は一切無し。撮りたい画のためなら何度もテイクを重ねるこだわりを持っているそうで、レアは「凄くスタミナがあり、本当に細かいディテールにも注意を払います。芝居が引き立つ細かいニュアンスを求めて、大いにユーモアを交えながら、何度も何度も同じシーンを撮り直します」と明かし、またティモシーも「4秒くらいの場面がありました。壁に紙をピンで留めて、ジュークボックスの方に歩くシーンです。45回、撮り直しました。この時の監督のこだわる姿には心が動きました。その時は、自分には無作為な指示に思えたことが、実は監督にとっては考え抜かれた演出だったのです。もし一般論が芸術の敵なら、アンダーソン監督の姿勢は、表彰に値するほどです」と圧倒された様子で称賛している。
ウェス・アンダーソン監督とキャストとスタッフたちが最高のチームワークで贈る、映画『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』は公開中。
ウェス・アンダーソンによる活字文化とフレンチ・カルチャーに対するラブレター。20世紀フランスの架空の街にある米国新聞社の支局で活躍する、一癖も二癖もある才能豊かな編集者たちの物語。ストーリーは三部構成で展開し、画面のいたるところにはウェス・アンダーソンらしいユニークな演出が散りばめられている。
監督・脚本:ウェス・アンダーソン
出演:ベニチオ・デル・トロ、エイドリアン・ブロディ、ティルダ・スウィントン、レア・セドゥ、フランシス・マクドーマンド、ティモシー・シャラメ、リナ・クードリ、ジェフリー・ライト、マチュー・アマルリック、スティーヴン・パーク、ビル・マーレイ、オーウェン・ウィルソン、クリストフ・ヴァルツ、エドワード・ノートン、ジェイソン・シュワルツマン、アンジェリカ・ヒューストンほか
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
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公開中
公式サイト searchlightpictures.jp