Jul 12, 2021 news

カンヌ国際映画祭 公式上映で拍手喝采!世界三大映画祭を席捲する濱口竜介監督 最新作 映画『ドライブ・マイ・カー』

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現在開催中の第74回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に日本映画として唯一正式出品されている、映画『ドライブ・マイ・カー』。公式上映前のレッドカーペット(フランス現地時間7月11日(日)14:30頃)に濱口竜介監督、出演者の三浦透子、霧島れいか、ソニア・ユアンが登場。その後、公式上映でワールドプレミアが行われた。映画祭授賞式は現地時間7月17日(土)19:25から行われる予定となっている。本作は、濱口監督としては、商業デビュー作『寝ても覚めても』(2018年)に続いて、3年ぶりの出品。

西島秀俊が演じる主人公、俳優で演出家の家福悠介は愛する妻が秘密を残して突然この世からいなくなってしまうことで、行き場のない喪失を抱えて生きていた。2年後、ある過去をもつ寡黙な専属ドライバーのみさきと出会い過ごす中で、家福はあることに気づかされていく、という深い人間ドラマが描かれる。

原作は、村上春樹による珠玉の同名短編小説。この作品に惚れ込み映画化を熱望、自ら脚本も手掛けるのは、いま世界が最も熱い注目を寄せる気鋭・濱口竜介監督。カンヌ映画祭コンペティション部門に選出『寝ても覚めても』、ベルリン映画祭で銀熊賞受賞を果たした短編集『偶然と想像』、脚本を手掛けた『スパイの妻』がヴェネチア映画祭銀獅子賞に輝くなど、国際的な舞台でその名を轟かせてきた。主演を務めるのは日本映画界に欠かせない名優、西島秀俊。みさきを三浦透子が演じるほか、岡田将生、霧島れいかなどの実力派俳優陣が集結した。

新型コロナウイルスの影響で昨年は中止となり、2年ぶりの開催となったカンヌ国際映画祭。例年よりも2か月遅れの7月開催ということもあり、夏日の晴天に恵まれた。そこへ、アクネストゥディオズのパンツスーツをスタイリッシュに身に纏うみさき役を演じた三浦透子と、花柄があしらわれたヴァレンティノの華やかなロングドレスを着用した家福音役の霧島れいかが登場。会場に詰めかけたマスコミからも、世界三大映画祭を席捲する濱口監督とその出演者の登場に歓声が上がり、満席の客席からは大きな拍手が巻き起こるなど、最高賞パルムドールを競う同部門に出品されている本作への注目度の高さがうかがえた。

©Kazuko WAKAYAMA

先日公開された90秒予告では、主人公の喪失感や、”秘密”を持つ妻の意味ありげな表情に加え、”真実”に辿り着こうと進む中で、向き合わざるを得ない運命を感じさせる登場人物たちの印象的なセリフが続く。

上映終了後は、拍手喝采のスタンディングオベーション。場内が明るくなった時には多くの観客が監督、キャストたちへ称賛の声を投げかけた。この大きなカンヌの歓迎に、監督は目を潤ませ「こんなに大きな拍手を頂けて感動しています。ありがとうございます」とコメント。三浦、霧島もカンヌでしか味わえない特別な空間に感動していた。

©Kazuko WAKAYAMA

映画『ドライブ・マイ・カー』は、8月20日(金)より、TOHO シネマズ日比谷ほか全国にて公開。

作品情報
映画『ドライブ・マイ・カー』

妻との記憶が刻まれた車。孤独な二人が辿りつく場所。
俳優であり演出家の家福は、愛する妻と満ち足りた日々を送っていた。しかし、妻は秘密を残して突然この世からいなくなってしまう。2年後、演劇祭に愛車で向かった家福は、ある過去をもつ寡黙な専属ドライバーのみさきと出会う。行き場のない喪失を抱えて生きる家福は、みさきと過ごすなかであることに気づかされていく。

監督:濱口竜介 脚本:濱口竜介

原作:村上春樹 「ドライブ・マイ・カー」 (短編小説集「女のいない男たち」所収/文春文庫刊)

出演:西島秀俊 三浦透子 霧島れいか/岡田将生

配給:ビターズ・エンド

©2021『ドライブ・マイ・カー』製作委員会

8月20日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか 全国公開

公式サイト:dmc.bitters.co.jp