Jun 21, 2024 news

俊英監督が自身の母をモデルに作り上げた、心温まる理髪店の物語 台湾映画『本日公休』

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第18回大阪アジアン映画祭で、観客賞と薬師真珠賞(俳優賞)をW受賞した台湾映画『本日公休』が公開される。この度、本作の本予告映像と本ビジュアルが公開された。

台中にある昔ながらの理髪店。40年にわたり、店主のアールイ(ルー・シャオフェン)は店に立ち、常連客を相手にハサミの音を響かせている。女手ひとつで育て上げた3人の子どもたちは、すでにそれぞれの道を歩んでいて実家である店にはなかなか顔を見せない。頼りになるのは、近くで自動車修理店を営む、次女の別れた夫チュアン(フー・モンボー)だけ。そんなある日、離れた町から通ってくれていた常連客の“先生”が病の床に伏したことを知ったアールイは、店に「本日公休」の札を掲げ、古びた愛車でその町に向かう。

本作は、作家、MV監督としても活躍するなど多彩な才能をもつ台湾の俊英フー・ティエンユー監督の劇場長編3作目。監督自身の母親をモデルに書き上げたシナリオを元に、台中の実家で実際に営んでいる理髪店で撮影を敢行。3年の月日をかけて完成させた。

主人公のアールイ役には、1999年以来、映画の出演から遠ざかっていた『客途秋恨』の名優 ルー・シャオフェンが24年ぶりに銀幕に主演復帰。「こんな脚本をずっと待っていた」と出演を即決したシャオフェンは、約4か月間ヘアカットの猛特訓を積み撮影に臨み、本物の理髪師さながらのハサミ捌きと、ブランクを感じさせない演技で、台北電影奨主演女優賞、大阪アジアン映画祭 薬師真珠賞(俳優賞)を受賞した。

また、『藍色夏恋』のチェン・ボーリン、『僕と幽霊が家族になった件』のリン・ボーホンが、特別出演しているのも見逃せない。

プロデュースを務めるのは、エドワード・ヤン監督『ヤンヤン 夏の想い出』への主演や、ホウ・シャオシェン監督『悲情城市』『恋恋風塵』の共同脚本で知られる台湾ニューシネマの重鎮ウー・ニェンチェン。

映画『本日公休』は、2024年9月20日(金)より全国順次ロードショー。

作品情報
映画『本日公休』

台中にある昔ながらの理髪店。女手ひとつで育て上げた3人の子供たちも既に独立し、店主のアールイは今日も一人店に立ち、常連客を相手にハサミの音を響かせる。息子の卒業式に出席するため整髪に来た紳士、親に内緒で流行りのヘアスタイルにして欲しいと懇願する中学生。娘や息子に「こんな理髪店は時代遅れ」と言われても、40年続けた店と常連客を大切に想い、アールイは、せわしくも充実した日々を送っている。そんなある日、離れた町から通ってくれていた常連客の“先生”が病の床に伏したことを知ったアールイは、店に「本日公休」の札を掲げ、古びた愛車でその町へ向かうが‥‥。

監督・脚本:フー・ティエンユー

出演:ルー・シャオフェン、フー・モンボー、ファン・ジーヨウ、チェン・ボーリン、リン・ボーホン

配給:ザジフィルムズ

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2024年9月20日(金) 新宿武蔵野館、シネスイッチ銀座ほか全国順次ロードショー

公式サイト zaziefilms.com/dayoff/