パトリック・ディキンソン監督、リリー・フランキー主演の日英合作映画『コットンテール』。この度、全員が揃うのは2021年の撮影以来という、リリー・フランキー、錦戸亮、木村多江、高梨臨のインタビュー映像が公開された。
本作は、東京と、イングランド北西部に広がる湖水地方・ウィンダミアを舞台に、家族の愛と再生を紡ぎ上げた、ロードムービー仕立てのヒューマン・ドラマ。
本作の撮影・準備がスタートした当初はコロナ禍だったため、イギリスにいる監督やスタッフとは本読みもリモートで、日本にいるキャストたちも同じ建物の中にいるものの別室で分かれて行われたという。この度公開された映像でリリーは「本当に撮影ができるのか、世界はどうなるのか、という気持ちでやっていた」と当時を思い出し、木村も衣装合わせもリモートだったため、画面の向こうの監督に色味が正確に伝わらないなど、コロナ禍ならではの苦労話を明かす。
リリーと木村は、橋口亮輔監督の映画『ぐるりのこと。』以来の夫婦役での共演。16年ぶりとは思えない、自然な空気を醸し出すことができたことについて木村は「(リリーさんは)自我を捨てることができる。俳優はかっこよく見られたいとか、そういう自我が邪魔することがあって、いかに自我を捨てられるかが私のテーマなんですが、経験がなくてもできちゃうというのがすごいところ。リリーさんといると、私も自然とそうなります」と話す。
リリーとは初共演となる錦戸も「リリー・フランキーさん、という空気感があるじゃないですか。優しくもあり、心地良い声を聞きながら‥‥言ってる僕も恥ずかしくなってきましたが(笑)。すごくいい時間でした」と照れながら撮影を振り返った。同じく初共演となる高梨は「どんな方なのかな、というところから入ったんですがとてもフラットにお話しして。ピーターラビット記念館ではたくさん買い物してて(笑)」と、2人で同じピーターラビットのミトンを買ったエピソードを披露。
また、海外との合作ならではの撮影現場の様子、本作に込められた熱いメッセージについて、4人が語り合う。
映画『コットンテール』は、2024年3月1日(金)より全国公開。
60代の作家、大島兼三郎の最愛の妻、明子が、闘病生活の末に息を引き取った。埋めようのない喪失感に打ちひしがれた兼三郎は、生前の明子が寺の住職に託した1通の手紙を受け取る。そこには明子が子供の頃に訪れたイギリスのウィンダミア湖に、自分の遺灰をまいてほしいという最後の願いが記されていた。兼三郎は遺言を叶えるために、長らく疎遠だった息子の慧とその妻さつき、4歳の孫エミとともにイギリスへ旅立つ。しかし互いにわだかまりを抱えた兼三郎と慧は事あるごとに衝突。単身ロンドンから湖水地方に向かった兼三郎は田園地帯で道に迷い、途方に暮れるはめに。やがて兼三郎は亡き妻に導かれたこの旅の果てに、人生の最も大切なことと向き合っていく。
監督・脚本:パトリック・ディキンソン
出演:リリー・フランキー、錦戸亮、木村多江、高梨臨、恒松祐里、工藤孝生、イーファ・ハインズ、キアラン・ハインズ
配給:ロングライド
©️2023 Magnolia Mae/ Office Shirous
2024年3月1日(金) 新宿ピカデリーほか全国公開
公式サイト longride.jp/cottontail