『ローマ法王の休日』などのナンニ・モレッティ監督による最新作、映画『チネチッタで会いましょう』の予告映像が公開された。
ナンニ・モレッティ監督の50年におよぶキャリアの集大成となる最新作は、時代の変化についていけず、真ん中にいると思っていたらはみ出してしまっていた映画監督が、失意の後に大切なことに気づくというヒューマンドラマ。フェリーニやキェシロフスキ、スコセッシなど映画へのオマージュを交えながらところどころに自身の過去作品を引用して、変化の激しい世界に適応することの難しさをユーモラスに描く。そんな本作は「人生を肯定し、生きる元気を与えてくれる」と絶賛され、イタリアで大ヒットを記録した。
本作では、モレッティ自身が、製作・脚本・出演も兼ね、共演にはモレッティ作品の常連マルゲリータ・ブイや、俳優であり監督のマチュー・アマルリックなどが脇を固める。撮影は90年余の歴史を持つヨーロッパ最大の撮影スタジオであるチネチッタ撮影所で行われ、音楽はフェリーニの音楽を手がけていたニーノ・ロータの弟子フランコ・ピエルサンティが担当する。
この度公開された予告映像では、ベテラン映画監督ジョヴァンニが、90年余の歴史を持つヨーロッパ最大の撮影所チネチッタで新作を撮影している様子から始まる。長年仕事を共にしてきたプロデューサーの妻やフランス人の出資者、出演者、スタッフなどに囲まれ「万歳!」とシャンパンで乾杯するジョヴァンニ。すべてはうまくいっているはずだった‥‥。しかし、政治的な映画を恋愛映画だと主張する主演女優を皮切りに、妻には別れを切り出され、フランス人出資者は警察に連行されてしまう。順調だと思っていたのは、自分だけ!?と気づき始めたジョヴァンニが奮闘する姿が、アレサ・フランクリンの名曲「シンク」にのって描かれる。
映画『チネチッタで会いましょう』は、2024年11月22日(金)より全国ロードショー。
イタリアの映画監督ジャンニは、チネチッタ撮影所での新作撮影を目前に控えている。プロデューサーの妻が40年、いつも傍にいて映画を制作してきた。頭の中は新しい映画のアイディアでいっぱいだ。だが、順調だと思っていたのはジャンニだけだった!女優はカサヴェテスを持ち出し演出に口出し、あろうことか政治映画をラブストーリーだと言い出す始末。若い俳優のトンチンカンな発言にはあきれ言葉を失う。娘が紹介してくれたボーイフレンドは自分ほどの年齢の男性だという。あらゆることに腹がたち戸惑うばかり。誰にも理解されず、一人帰宅し目覚めると妻に別れを告げられてしまう。さらに仏のプロデューサーは詐欺師とわかり、資金が枯渇し撮影は中断。果たして映画は完成するのか。そして、愛するものたちとの関係を修復することはできるのか。
監督:ナンニ・モレッティ
出演:ナンニ・モレッティ、マルゲリータ・ブイ、シルヴィオ・オルランド、バルボラ・ボブローヴァ、マチュー・アマルリック
配給:チャイルド・フィルム
© 2023 Sacher Film–Fandango–Le Pacte–France 3Cinéma
2024年11月22日(金) ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国ロードショー
公式サイト child-film.com/cinecitta