【コメント】
▼寺尾聰
この作品は、俳優と歌手人生が初めて交わる、自分にとってメモリアルな作品です。正直、最初はこの作品を受けるべきか悩みましたが、息子役が桃李と聞いて、桃李とならやってみたいと、だんだんと心が動いていきました。どの作品にも充実感はあるのですが、この作品だけはちょっと違う充実感で、この歳で、こんなにも情熱を注げられるものに出会えたことに感謝しています。
▼松坂桃李
横須賀が舞台の本作。横須賀の独特な、他にはない街並みの空気を味わいながら撮影できたことが印象的でした。今回、寺尾さんの息子を演じられたことは、僕の中では本当に誇りです。もし他の人がやっていたら、きっと悔しかったと思います。寺尾さんはいつも優しく包み込んでくれて、一緒にお芝居すると瞳に吸い込まれそうになる、そんな素敵な方です。この映画は、皆さん自身の家族の物語です。この映画によって希望を感じてもらえる瞬間がありますように。
▼小泉徳宏(監督)
「寺尾聰史上、最高傑作を目指します」と本人を前にして豪語したところからのスタートでした。数々の名作を思い返して、我ながら言い過ぎたとちょっと後悔しましたが、そういう気持ちで作ったことに嘘はありません。果たして私の妄言通りになっているかはともかく、寺尾聰さん、松坂桃李さんを初めとした素晴らしい俳優陣とスタッフの大きな力をお借りして、楽しく、優しく、そしてどこか切ない素敵な作品が出来上がったと思います。皆さんにとってこの映画が『忘れられない』一本になることを願っています。
映画『父と僕の終わらない歌』は、2025年5月23日(金)より全国公開。
かつてレコードデビューを夢見たものの、息子・雄太のためにその夢を諦めた父・哲太。横須賀で楽器店を営みながら、時折地元のステージで歌声を披露しては喝采を浴びてきたユーモアたっぷりで人気者の哲太は、ある日、アルツハイマー型認知症と診断されてしまう。すべてを忘れゆく父を繋ぎ止めたのは、彼を信じ支え続けた息子、強く優しい母、強い絆で結ばれた仲間、そして父が愛した音楽だった。大好きな歌を歌う時だけ、いつもの父さんが戻ってくる。父さんの夢は僕ら家族の、皆の夢となって再び動き出す。
監督:小泉徳宏
原案:「父と僕の終わらない歌」サイモン・マクダーモット著 浅倉卓弥訳(ハーパーコリンズ・ジャパン)
出演:寺尾聰、松坂桃李、佐藤栞里、副島淳、大島美幸(森三中)、齋藤飛鳥、三宅裕司、石倉三郎、佐藤浩市(友情出演)、松坂慶子
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
©2025「父と僕の終わらない歌」製作委員会
2025年5月23日(金) 全国公開
公式サイト chichiboku