Nov 10, 2021 news

気鋭の映画作家たちが作品の魅力を解説!連続講座「現代アートハウス入門 ネオクラシックをめぐる七夜」Vol.2 予告映像が公開

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日本の〈アートハウス〉の歴史を彩ってきた傑作を上映し、気鋭の映画作家たちを講師に迎え、レクチャーやトークで映画の魅力に迫る連続講座「現代アートハウス入門 ネオクラシックをめぐる七夜」Vol.2が、2021年12月11日(土)~12月17日(金)に開催される。

1970年代から今日まで続く日本の〈アートハウス〉は、“ミニシアター”という呼称で親しまれてきた。ここは世界中の映画と刺激をもとめる観客とが出会う場所。多様な映画体験によって、未来の映画作家だけでなく、さまざまなアーティストを育む文化的ビオトープとしての役割を担ってきた。上映されるのは、ただ楽しむための作品だけではない。目を覆うほどグロテスクで、心をズタズタに引き裂く映画もあれば、ため息が出るほど美しい眼福の映画もある。〈アートハウス〉の暗闇でスクリーンが反射する光を浴びることは、多かれ少なかれ私たちの生き方を変えてしまう体験。

連続講座「現代アートハウス入門」では、〈アートハウス〉の歴史を彩ってきた「ネオクラシック(新しい古典)」と呼びうる作品を7夜連続日替わりで上映し、深田晃司監督や岨手由貴子監督をはじめとする気鋭の映画作家たちが講師として登壇し、各作品の魅力を解説。さらに、全国の参加者とのQAを交えながら、これからの〈アートハウス〉についての知見を共有する。この度、予告映像が公開された。

イランの巨匠アッバス・キアロスタミ監督『クローズ・アップ』 (1990)、フィンランドの鬼才アキ・カウリスマキ監督『マッチ工場の少女』(1990)、ボリビアのウカマウ集団の『鳥の歌』(1995)、ダイレクト・シネマの開拓者メイズルス兄弟の『セールスマン』(1969)、ルイス・ブニュエル監督の問題作『ビリディアナ』(1961)、ジャン・ルーシュ監督によるシネマ・ヴェリテの金字塔『ある夏の記録』(1961)、そしてロベルト・ロッセリーニ監督とイングリッド・バーグマンが生んだネオ・レアリズモの大傑作『イタリア旅行』(1954)。作られた時代も地域も異なるカラフルな7本は、いずれも劇場のスクリーンで観 られる機会が限られていた貴重な作品。

第2弾となる今回は、あらたに2021年に鳥取県でオープンしたばかりのジグシアターも参加し、全国24の劇場をつなぐ。連続講座「現代アートハウス入門 ネオクラシックをめぐる七夜」Vol.2は、2021年12月11日(土)~12月17日(金)にて開催。

開催概要
連続講座「現代アートハウス入門 ネオクラシックをめぐる七夜」Vol.2

〈アートハウス〉の歴史を彩ってきた「ネオクラシック(新しい古典)」と呼びうる作品を7夜連続日替わりで上映。気鋭の映画作家たちが講師として登壇し、各作品の魅力を解説。さらに、全国の参加者とのQAを交えながら、これからの〈アートハウス〉についての知見を共有する。

2021年12月11日(土)~12月17日(金) ※連日19:00開映

開催劇場:全24館 ※11月8日(月)現在

企画・運営:東風

企画協力・提供:ユーロスペース

公式サイト arthouse-guide.jp

作品情報
第1夜 映画『クローズ・アップ』

失業者のサブジアンはバスで隣り合わせた裕福そうな婦人から読んでいた本について聞かれ、なりゆきから自分が著者で映画監督のマフマルバフだとつい偽ってしまう。婦人の家に招かれた彼は、映画の話を情熱的に語るうちに、架空の映画製作の話にこの家族を巻き込み…。映画監督だと身分を偽り、詐欺で逮捕された青年の実話をもとに、再現映像とドキュメンタリーを交差させて描いた異色作。

監督・脚本・編集:アッバス・キアロスタミ

出演:ホセイン・サブジアン、ハッサン・ファラズマンド、モフセン・マフマルバフ

© 1990 Farabi Cinema

2021年12月11日(土) 開映19:00

レクチャー:深田晃司(映画監督)

第2夜 映画『マッチ工場の少女』

マッチ工場で働くイリスは、母と義父を養っている。ある日、給料でドレスを衝動買いしてしまった彼女は、義父に殴られ、母からドレスの返品を命じられる。ついに我慢できなくなった彼女は、家を飛び出しディスコで出会った男と一夜を共にするが、その男にも裏切られ・・・。何の変哲もない娘のどん底の人生を淡々と描き、絶望的な状況になぜか笑いが込み上げてくるアキ・カウリスマキ映画の真骨頂ともいえる一作。

監督・脚本:アキ・カウリスマキ

出演:カティ・オウティネン、エリナ・サロ、エスコ・ニッカリ、ベサ・ビエリッコ、レイヨ・タイバレ

© THE MATCH FACTORY

2021年12月12日(日) 開映19:00

トーク:岨手由貴子(映画監督) × 大江崇允(映画作家/脚本家)

第3夜 映画『鳥の歌』

16世紀にアンデスを「征服」したスペイン遠征隊の行為を、批判的に描く映画を製作しようとした撮影隊が直面した現実とは?撮影に訪れた先住民の村で「ここから出ていけ!」と詰め寄られた映画人たちは、やがて問題の本質に気づく。アンデス世界の価値観に基づく独自の映画言語でゴダールらにも衝撃を与えたボリビア・ウカマウ集団の代表作の一つ。ロカルノ国際映画祭「質と刷新」賞受賞。

監督・脚本:ホルヘ・サンヒネス

出演:ジェラルディン・チャップリン、ホルヘ・オルティス

©GRUPO UKAMAU

2021年12月13日(月) 開映19:00

トーク:小田香(映画作家) × 太田昌国(シネマテーク・インディアス)

第4夜 映画『セールスマン』

ボストンからフロリダへ。聖書の訪問販売員たちの旅にカメラは密着する。彼らが訪ねるのは教会の信者で、一人暮らしの未亡人や、難民、部屋代も払えない子持ち夫婦など。安いモーテル、煙るダイナー、郊外のリビング、月賦払い・・・。物質主義的社会の夢と幻滅、高揚と倦怠が奇妙に交差する、アメリカの肖像画。ダイレクト・シネマのパイオニア、メイズルス兄弟のマスターピースを本邦初公開。

監督:アルバート・メイズルス、デヴィッド・メイズルス、シャーロット・ズワーリン

2021年12月14日(火) 開映19:00

レクチャー:想田和弘(映画作家)

第5夜 映画『ビリディアナ』

修道女を目指すビリディアナは、叔父の屋敷に呼び出される。叔父は亡き妻に似た彼女を引き止めようと嘘をつくが、それに気づいた彼女は家を去る。絶望した叔父は自殺。責任を感じた彼女は貧しい人々を叔父から受け継いだ屋敷に住まわせ世話しようとするが・・・。カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞の一方で、カトリック教会から大きな非難を浴び、本国スペインやイタリアで上映禁止に至った問題作。

監督:ルイス・ブニュエル

出演:シルビア・ピナル、フェルナンド・レイ、フランシスコ・ラバル

©1991 Video Mercury Films

2021年12月15日(水) 開映19:00

トーク:広瀬奈々子(映画監督) × 稲川方人(詩人/編集者)

第6夜 映画『ある夏の記録』

パリ、1960年、夏。街ゆく人々に軽量16ミリカメラと録音機が問いかける。あなたは幸せですか?あるいは、愛、仕事、余暇、人種問題について・・・。作り手と被写体とが制作プロセスを共有することで、映画が孕む作為性や政治性が明らかになり、リアルとフィクションの概念が問い直される。映画作家で人類学者のルーシュと、社会学者で哲学者のモランによるシネマ・ヴェリテの金字塔。

監督:ジャン・ルーシュ、エドガール・モラン

出演:マルスリーヌ・ロリダン、ジャン =ピエール・セルジョン、ナディーヌ・バロー

©DR

2021年12月16日(木) 開映19:00

トーク:小森はるか(映像作家) × 月永理絵(エディター/ライター)

第7夜 映画『イタリア旅行』

結婚8年目、一見仲の良いカテリーナとアレックスは、実は破局寸前。ベズビオ火山、ポンペイの遺跡、カプリ島などをめぐりながら、二人は離婚へと突き進んでいくのだが・・・。ロッセリーニ は、バーグマンとサンダースに即興的な演技を求め、生々しい感情のゆらぎをフィルムに焼き付けた。ゴダールに「男と女と一台の車とカメラがあれば映画は撮れる」と言わしめたネオ・レアリズモの大傑作。

監督・脚本:ロベルト・ロッセリーニ

出演:イングリッド・バーグマン、ジョージ・サンダース

©Films Sans Frontieres

2021年12月17日(金) 開映19:00

トーク:三宅唱(映画監督) × 大川景子(映画編集)