小説家・燃え殻による書き下ろし、成田凌主演によるHuluオリジナル『あなたに聴かせたい歌があるんだ』。本作は、デビュー作「ボクたちはみんな大人になれなかった」(新潮社)が幅広い層から熱烈に支持されベストセラーとなり、昨年映画化された小説家・燃え殻による映像化のための書き下ろし新作となり、17歳と27歳に人生の分岐点を迎えた者たちが抱く夢と葛藤、そして後悔を描き、正解が出づらい現代社会を痛々しくも瑞々しく映し出している。成田凌、伊藤沙莉、藤原季節、上杉柊平、前田敦子、田中麗奈が演じる、まだ何者でもない6人にスポットライトをあてた群像劇。
今週末からの配信開始を前に、物語のキーとなる曲、キリンジ「エイリアンズ」に乗せて本作の魅力をたっぷりと詰め込んだ、MV版特別予告映像が公開された。「エイリアンズ」は、リリースから20年以上経つ今も熱狂的なファンを持つ、言わずと知れた名曲。本作では、登場人物たちが人生の分岐点に立たされた際に影響を与える曲として印象的に流れるため、MVのように楽める。
物語は、17歳の高校2年生の時に、27歳の臨時の女教師がエロ本に赤い下着姿で写る写真を教室に晒された時、「皆さんもこれから10年経ったら、必ず27歳になります。その時に後悔することが、私なんかより一つでも少ないことを私は本気で願っています」と告げ、ラジカセでこの曲を流す。
10年が経ち、何の因果か、女教師が予言でもしたかのように「27歳」という年に、教室にいた生徒5人は人生の分岐点を迎え、彼らに再び「エイリアンズ」が流れる。そして、これをきっかけに彼らの人生が大きく動き出す。同じ教室で同じセンセーショナルな出来事を体験した生徒5人だが、抱えた後悔への思いはそれぞれで、各話ごとに1人の人物にフォーカスを当て、彼らの17歳から27歳の人生を見つめる。MV版特別予告映像では、「エイリアンズ」に乗せて、新たな本編シーンを惜しみなく解禁。本編映像と言葉と音楽のマッチングが心地良く、じんわりと心に沁みわたる。
そして、「エイリアンズ」の作詞・作曲を担当した堀込泰行がカメオ出演として登場しており、ドラマ初出演となる。堀込の出演は#7のラーメン屋の物語。
■堀込泰行 コメント
―― 本作の印象は?
燃え殻さんならではの繊細さとか青い感情がしっかり描かれているなと思いました。感受性や感度が高いというのは、ある意味生きづらさに繋がると思います。それで人はだんだんと鈍感になって世の中の渡り方を身に着け、鈍感になることで自分が強くなったという感覚をもって生きていくんだと思います。この感受性が高いままの感じが燃え殻さんらしいなと思ったので、この物語がすごく腑に落ちました。
いろんな人の人生がそれぞれの視点で描かれ、物語を追っていく毎にそれが絡み合い、最後は一つの群像劇として俯瞰した視点で描かれた、物語としての面白さに魅かれました。
―― 堀込さんの27歳当時は?
僕が27歳の時はまだもがいていました。「エイリアンズ」の歌詞を書いている時も、作りながらそれがいいのか悪いのかわからなくて、悩みに悩んで超難産で作った曲です。
作品の中の「夢を諦めるのは、夢をあきらめないより勇気がいった」という言葉がとても印象に残っています。僕自身はまだ諦めたことはなく、今もチャレンジャーと思っていますが、この先の人生で自分がそういう壁に直面しないという可能性がないわけではないので、そうなった時に果たして僕に辞めるという決断はできるだろうか、その勇気はないんじゃないかと思います。
―― 視聴者へのメッセージ
この曲を書いていた当時、僕自身も音楽にがむしゃらでした。この物語に出てくる登場人物と同じで悩んで葛藤していた時期でもあります。そのあたりにも共感してくれたらすごく嬉しいです。
Huluオリジナル『あなたに聴かせたい歌があるんだ』は、4K映像&5.1chサラウンドで2022年5月20日(金)よりHuluにて独占配信。
あの時、17歳だった僕らは27歳の大人を冷めた目で見ていた。17歳は、どんな夢も叶うと信じていた無敵で最強の時期だったけれど、時間は誰にでも平等に流れている。僕らはあの時の大人と同じ27歳になった。役者になる夢を諦めきれずにもがく荻野智史、アイドルになりたかった前田ゆか、小説家志望の片桐晃、武道館ライブを目指す中澤悠斗、⼈気アイドルのものまねに活路をみつけた島田まさみ、そして17歳だった彼らの心に27歳という年齢を刻んだ元英語教師の望月かおり。27歳だった先⽣と27歳になった生徒たちの運命が10年の歳月を経て再び交わろうとしていた。
監督:萩原健太郎
原作:燃え殻
脚本:藤本匡太、燃え殻、萩原健太郎
出演:成田凌、伊藤沙莉、藤原季節、上杉柊平、前田敦子 / 田中麗奈
製作著作:HJホールディングス
©HJホールディングス
2022年5月20日(金) Huluにて独占配信〈全8話〉