「悪人」「怒り」でで知られる吉田修一の小説『愛に乱暴』が、江口のりこ主演、森ガキ侑大監督で映画化されることが発表された。
夫の真守と共に、真守の実家の敷地内に建つ離れで暮らす桃子は、義母から受ける微量のストレスや、夫の無関心を振り払うように、石鹸教室の講師や、センスのある装い、手の込んだ献立などいわゆる「丁寧な暮らし」に勤しみ毎日を充実させていた。そんな桃子の周囲で不穏な出来事が起こり始める。近隣のゴミ捨て場で相次ぐ不審火、失踪した愛猫、匿名の人物が綴る不気味な不倫アカウント、そして夫からの青天の霹靂の申し出など、桃子の平穏な日常は少しずつ乱れ始める。愛のエゴと献身、孤独と欲望の果ての暴走を描くヒューマンサスペンス。
原作は、数々の権威ある文学賞を受賞し『悪人』『さよなら渓谷』『怒り』など多くのベストセラーが映画化されてきた吉田修一の同名小説。
監督と共同脚本を務めるのは、CMディレクターとし活躍し、初の映画長編作『おじいちゃん、死んじゃったって。』で第39回ヨコハマ映画祭森田芳光メモリアル新人監督賞を受賞、『さんかく窓の外側は夜』を手掛けた森ガキ侑大。
主人公の初瀬桃子を演じるのは、原作ファンだと語る江口のりこ。共演には、桃子を空気のように扱う夫・真守役に小泉孝太郎。夫に先立たれ息子への関心が高まる真守の母・照子役に風吹ジュン。真守の不倫相手・奈央役を馬場ふみかが演じる。
