Aug 12, 2022 news

坂本龍一「小津への愛が尋常ではない」 人と共生するAIロボットの目にはどう映るのか? 映画『アフター・ヤン』予告映像公開

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A24製作×コゴナダ監督作『アフター・ヤン』が10月21日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ他にて全国公開となる。公開に先立ち、日本版予告映像が公開となった。

本作の監督・脚本は前作『コロンバス』が世界中で話題となった映像作家コゴナダ。小津安二郎監督の信奉者としても知られる韓国系アメリカ人のコゴナダ監督は、気鋭のスタジオA24とタッグを組み、派手な視覚効果やスペクタクルに一切頼ることなく、唯一無二 の未来的な世界観を構築した。

さらにオリジナル・テーマ曲を敬愛する坂本龍一に依頼し、音楽を手掛けた Aska Matsumiya の美しいアレンジに加えて、岩井俊二監督作品『リリイ・シュシュのすべて』で多くの映画ファンの胸に刻まれた名曲「グライド」を、Mitski が歌う新バージョンで甦らせた。

今回公開となった予告映像は、緑あふれる風景のなか家族写真を撮影しようと父・ジェイク (コリン・ファレル)や養女・ミカ(マレア・エマ・チャンドラウィジャヤ)から呼ばれる AI ロボット・ヤン(ジャスティン・H・ミン)が意味深長な表情を浮かべるシーンから始まる。

ある日、ヤンは故障し動かなくなってしまう。家族の一員であるヤンを修理すべく奔走するジェイクだが、「修理は無理だ」と現実を突きつけられる。しかしヤンには他のAIロボ ットにはない記録映像を撮影する特殊なパーツが備わっていることを発見する。

ヤンの体内に残された映像とは? 人間にとっての愛おしい日々の記憶は、AIロボットにとってど う映るのか?

また、優しく切ないピアノの旋律が印象的なオリジナルテーマを作曲した坂本龍一と、 観る者の心にそっと寄り添うような音楽を担当したAska Matsumiyaのコメントが到着。コゴナダ監督や本作への想いを綴ってもらった。


■坂本龍一
コゴナダの video blog は以前からよく見ていました。それらはとても素晴らしいもので、小津への愛が尋常ではないことがよく伝わります。

その点で非常に興味をもっていましたし、一度 LA でコンサートをした時にお会いしたことがあり、とても好印象を持ちました。

彼の前作「Columbus」はとても静かで美しい映画でしたので、今作にも期待していました。関わることができて幸せです。

■Aska Matsumiya
コゴナダ監督とは「新しく、近未来的でありながら、人間味のある音楽にしたい」と話し合いました。未来に必要なのは人間らしさであり、 原点回帰である、という逆説的な意味合いを込めて、チェロやピアノといった人間味のある楽器を、未来的なシンセ音やAIで作ったバリエーションと混ぜていきました。

初めてRyuichiの音楽を映像と合わせて聴いたとき、とても感動しました。観客の感情をヤンと共にリアルタイムで変えていくため、彼はコードの間の空間を絶妙に配置しています。加えて、段々と移り変わっていく和音の繊細さと力強さ。まさに完璧です。

作品情報
映画『アフター・ヤン』

“テクノ”と呼ばれる人型ロボットが、一般家庭にまで普及した未来世界。茶葉の販売店を営むジェイク、妻のカイラ、中国系の幼い養女ミカは、慎ましくも幸せな日々を送っていた。しかしロボットのヤンが突然の故障で動かなくなり、ヤンを本当の兄のように慕っていたミカはふさぎ込んでしまう。修理の手段を模索するジェイクは、ヤンの体内に一日ごとに数秒間の動画を撮影できる特殊なパーツが組み込まれていることを発見。そのメモリバンクに保存された映像には、ジェイクの家族に向けられたヤンの温かな眼差し、そしてヤンがめぐり合った素性不明の若い女性の姿が記録されていた。

監督・脚本・編集:コゴナダ

原作:アレクサンダー・ワインスタイン著「Saying Goodbye to Yang」(短編小説集「Children of the New World」所収)

出演:コリン・ファレル、ジョディ・ターナー=スミス、ジャスティン・H・ミン、マレア・エマ・チャンドラウィジャヤ、ヘイリー・ルー・リ チャードソン

配給:キノフィルムズ

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2022年10月21日(金) 全国公開

公式サイト after-yang.jp