ルパンとLUPINの原点、ターニングポイント
ーーそれも踏まえて「LUPIN THE IIIRD」シリーズは原点回帰がテーマだと思います。おふたりの思うルパンの原点って何ですか?
栗田:今回の『LUPIN THE IIIRD THE MOVIE 不死身の血族』かな。
浪川:そうですね。いわゆる今回の『LUPIN THE IIIRD THE MOVIE 不死身の血族』が原点だと思います。
栗田:今までのルパンの原点は、もちろん山田さんにあったり、清志さんにあったり、真樹夫さんにあったり、納谷 (吾郎) さんにあったりするんだけどね。そこから我々が引き継いで、本当に新しいルパンファミリーができた、この作品がその原点じゃないかなと思いますね。声とかテイストとしては『カリ城』がある。いわゆるルパンは、山田さんが長年作られた「ふーじこちゃぁ〜ん」っていうのと、ダーティーハリーの「てめえふざけんじゃねぇぞ」みたいな上と下の声の使い方がね、やっぱり原点です。そこはもう絶対的なものですよ。



ーー浪川さんの思う原点、個人的なものでも、五ェ門としても結構ですので、お聞かせください。
浪川:小学生の時から「ルパン三世」をTVで観ていました。かっこいいって憧れたり、自転車の漕ぎ方を真似してみたりしていました。それが僕のルパンの原点というか、最初に出会ったルパンですね。でも五ェ門の原点といえば、この「LUPIN THE IIIRD」シリーズが、やっぱり自分の中ではターニングポイントで原点です。
栗田:絶対そうだね。あれで大 (輔) ちゃんは五ェ門になった。山 (寺) ちゃんも「銭形と2人のルパン」で新しい銭形ができあがったけど、(大塚) 明夫ちゃんはそういうのがないんだよね。
浪川:「墓標」の次元は清志さんが演じていましたからね。
栗田:でも明夫ちゃんが引き継いでくれて、清志さんの魂まで背負っているような芝居をしてくれてて、本当にすごいと思う。
浪川:今回の映画では、清志さんと明夫さん両方の声が聞ける。これって、ありえないことですよね。

ーーそうですね。「墓標」の回想シーンの次元の声は小林さんですからね。
浪川:そうなんです。すごいですよ、これって。だってあのシーンは録り直すこともできるんですから。清志さんに対しても、本当にスタッフもリスペクトと感謝があるんだと思います。
栗田:この作品に対するみんなさんのパワーが集結して完成した映画だと思います。