キアヌは北海道・余市のウイスキーがお好き!?
──“陰陽”は日本人にも親しみがあります。日本の文化ということで、先ほどフランク・ミラーの名前が出ましたが、日本のマンガやアニメで影響を受けた作品はありますか?
そうだな……。クラシックな作品はいくつか観ているけど、日本のアニメの視野を広げてくれたのは、『マトリックス』を監督したウォシャウスキーたちだね。彼らに勧められた『攻殻機動隊』や『AKIRA』のアニメには夢中になった。最近はちょっと観てないかな。
──では何か愛読書は?
これまでの人生で読んだ本の中で一冊? ちょっと待って、思い出してみる。(しばらく考えて)ミシェル・ウエルベックの『素粒子』にしておこう。
──2年前に『ジョン・ウィック』で来日したとき、「日本に1カ月くらい住んでみたい」と話していました。その夢は実現しそうですか?
2年前? もうそんなになるのか。つい先週、日本に来たような感覚だよ(笑)。時間が経つのは、あっという間だね。たしかに日本には、もっと長く滞在したい。東京もいいし、島なんかにも行ってみたいんだ。残念ながら、今回もトンボ返りだけどね。
──日本で行ってみたい具体的な場所は?
実は以前、友達に北海道の余市にあるウイスキー醸造所に誘われたことがある。ぜひ一緒に行きたかったんだけど、僕は仕事があったので断わった。その友達が真冬の余市の写真を送ってくれたときは、ものすごくジェラシーを感じたよ。
──余市のウイスキーが好きなのですか?
そうだね。悪くない味だ(笑)。
──10年くらい前に、あなたは「グッドアクター(いい俳優)になれたけど、まだグレートアクター(素晴らしい俳優)じゃない」と話していました。そろそろグレートの域に入ったのでは?
いや、まだグレートじゃないかな。とりあえず、俳優としてのキャリアには満足しているし、こうしてクールでイケてる映画に参加できていることには感謝している。このまま順調に仕事を続けていければいい。そのために、もっと模索を繰り返し、自分を磨いていかなくちゃね。
──『ジョン・ウィック』は3作目の企画も動いているそうですが、完成したらぜひ余市でインタビューしたいです!
ハハハ、いいアイデアだね。僕も楽しみだ。
取材・文/斉藤博昭
キアヌ・リーブス
1964年生まれ、レバノン出身。ロサンゼルスに移り、『ビルとテッドの大冒険』(89年)に主演し、一気に注目を集める。『ハートブルー』(91年)、『マイ・プライベート・アイダホ』(91年)を経て、『スピード』(94年)が世界的に大ヒット。『マトリックス』(99年)はシリーズ3作に主演した。その他の代表作は『ディアボロス/悪魔の扉』(97年)、『コンスタンティン』(05年)、『47 RONIN』(13年)など。『キアヌ・リーブス ファイティング・タイガー』(14年)では監督デビューし、主演も務めた。
伝説の殺し屋ジョン・ウィックが繰り広げた壮絶なる復讐劇から5日後。彼の元に、イタリアン・マフィアのサンティーノが姉殺しの依頼にやってくる。しかし、平穏な隠居生活を望むジョンは彼の依頼を一蹴、サンティーノの怒りを買い、想い出の詰まった家をバズーカで破壊されてしまう。愛犬と共に一命をとりとめたジョンは、サンティーノへ復讐を開始するが、命の危機を感じたサンティーノに7億円の懸賞金を懸けられ、全世界の殺し屋に命を狙われることになる……。
映画『ジョン・ウィック:チャプター2』
監督:チャド・スタエルスキ
出演:キアヌ・リーブス、コモン、ローレンス・フィッシュバーン、ルビー・ローズほか
配給:ポニーキャニオン
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2017年7月7日公開
公式サイト:http://johnwick.jp/