「キントリチーム」の心意気
池ノ辺 この作品は、そもそもドラマ「緊急取調室」の映画化なのですが、テレビでずっとやってきたことと映画の違いということで監督が特に何か意識したことはありますか。
常廣 テレビは1時間、通常尺で44分ですね。その中で、取調べの分量がこれくらいで、最初こういう展開があって‥‥という配分が決まります。2時間スペシャルになった時も同じように。幸い2時間スペシャルを2回経験していたので、映画化の時の全体の配分も、ある程度バランスがわかっていたかなと思います。そうは言ってもやはり映画なので、ショットの長さやスクリーンのサイズは意識して撮ったつもりです。
池ノ辺 本品を拝見して、脚本自体が面白い、編集が上手いというのはもちろんあるんですが、役者さんたちにすごく力があったというか、いつも以上の力強さを画に感じました。
常廣 そこは確かに、みんな気迫がすごかったですね。ただ同時に、「きっとこれはもう一回やったらもっと良くなるよな」とか「前より良くなるよな」といった思いもありました。
池ノ辺 なるほど、すでに一度やっているからこそですね。
常廣 今こうして撮り直しができているし、石丸さんを新たにお迎えすることもできたし、だからまあ「ずっと悪いことはなかろう」「今度こそ ! 」という、ある種スポ根的な思いは全員にあったと思います。

池ノ辺 それがすごいエネルギーに変わっていたんですね。
常廣 自分がそう思って作っているせいもあるとは思うんですけど、そこの気迫はすごく出ている映画だと思います。
池ノ辺 本当にそう思いました。天海さんも今まで以上の力強さ、座長としてそこにいるだけで伝わる気迫がすごかったです。まさにあの「やってやろうじゃないの」のセリフの通りに座長として立っていて周りがそれに応える、それが観ている我々スタッフにまっすぐ届いていました。
常廣 キャストの皆さんも、22年版で一度演じて、出来上がりもご覧になっていて、その上でそれぞれの中で今回あらためて調整をされたり、お芝居を変えたりされているなと思いながら現場を見ていました。
池ノ辺 そこはさすがプロですね。
常廣 本当にすごいと思いました。
