Oct 09, 2022 interview

田村直己監督が語る 『七人の秘書 THE MOVIE』で実感した映画とテレビドラマが繋がることで生まれる相乗効果

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熾烈な戦いの末に政界のドンを辞任に追いやった7人の秘書たちは、今日もラーメン萬で平和な日々をかみしめていた。そんな彼女たちのもとに新たな依頼が舞い込む。過去最大の悪人を懲らしめるため、雪深き地に向かった彼女たちを待ち受けていたのは、最高難易度の任務と、決して知られてはいけないある秘密だった!

「現代版・必殺仕事人」とも言える唯一無二の世界観と、美女たちが悪いヤツらを成敗していくという痛快な設定が話題を呼び、2020年に放送された数多くのテレビドラマの中でも、回を追うごとに視聴率が上がり圧倒的な支持を集めた「七人の秘書」。「ドクターX~外科医・大門未知子~」シリーズの人気脚本家・中園ミホが仕掛けるこの人気ドラマが、ともにタッグを組んできた田村直己を監督に、ついに映画化される。

予告編制作会社バカ・ザ・バッカ代表の池ノ辺直子が映画大好きな業界の人たちと語り合う『映画は愛よ!』、今回は、『七人の秘書 THE MOVIE』の田村直己監督に、本作品が生まれるきっかけ、映画やドラマへの思いなどを伺いました。

もともと映画的な「七人の秘書」

池ノ辺 監督のドラマは大好きで、「七人の秘書」もずっと観てました。映画化されるということで、この機会に監督には、ぜひお会いしたいと思ってました。
まず、どういう経緯で映画化になったのですか?

田村 テレビドラマ「七人の秘書」は、おかげさまで視聴率も良かったので、続編をどうしようかという話になったんですが、このドラマはキャラクターも面白いから続編をやるんだったら映画をやらせてほしいと思ったんです。このドラマ自体が、秘書という職業を扱っているというより、悪者を成敗する話で、映画っぽいですよね。

それでプロデューサーと一緒に企画書を作って持っていったら、思ったよりすんなり通ったんです。ただ、7人それぞれの背景はドラマの中でやってしまっているので、映画でなんの話をするかというのが一番大変でした。

池ノ辺 映画の中の7人の女性たち、みんなカッコよかったです。今回は、中心的な存在である木村文乃さんの恋愛の話がありましたね。

田村 脚本の中園ミホさんは、恋愛の名手ですから、やはり恋愛を入れたい。文乃さんは、これまでお兄ちゃんを救おうとするキャラクターで、恋愛からは遠かったんですけど、主役ですから、やるんだったら悲恋のイメージだよねと中園さんとも話しながら決めていきました。

池ノ辺 中園さんはテレビドラマと一緒ですが、他のスタッフも同じだったんですか。

田村 そうなんです。やりやすかったのは、早撮りにも慣れていて、無駄なものは撮りたくない、でも、時間をかけるべきところはしっかりかけたい、という感覚を共有できていたことです。

池ノ辺 アクションが、またカッコよかったですね。トレーニングとかはかなりされたんですか?

田村 優秀なアクション監督の方にお願いして、リハーサルみたいな形で合わせたんですが、合わせたら皆1回でできてしまったんです。

池ノ辺 それはすごい。

田村 すごいんですよ。運動神経も勘も、全員がびっくりするくらい良くて。

池ノ辺 ドレスなどの衣装も、雪山に色が映えて素敵でした。これはスクリーンで観てよかったと思いました。

田村 ありがとうございます。