経験を経て得たのはシンプルな気持ち
ーーインタビューで、見どころを聞かれると思いますが、今作ではプロデューサーの目線と主演の目線で観てほしいポイントに違いはありますか?
ひとつの作品を立ち上げから編集まで付き合って思ったのは、いろんな視点があるということです。このインタビューもそうですけど、いろんな人から初めての意見を聞くことによって、いろんな楽しみ方があっていいと思えるんです。
以前は、ここを観てほしいというものがあったんですけど、いまは「ただ面白かった」って言ってくれればいい。1話から8話までを全部観て、その人の娯楽の一部になってさえいれば”どう受け取られても別にいいや”という結論に至りました。
また観たいって言ってくれる人もいたり、このキャラクターが好きだったって人に話してくれたり、忍者っていうものに興味を持ったり、日本に興味を持ったりというきっかけになれば、僕たちがこのドラマを作った意味はあるのかな。今回の経験を経てそういうシンプルな気持ちになりました。
ーー最近、賀来さんだけじゃなく、俳優がプロデュースする映像作品が増えてきたと思います。こういう流れ、動きについてどう受け止められていますか?
単純に”もっとやればいいのにな”って思いますね。やっちゃいけないことじゃないし。やりたい人もいるだろうけど、難しい状況だとは思うんですけどね。ただ、プロデューサーじゃなく、俳優がアイデアを出すことで、日本から出てくる作品のレンジは間違いなく広がると思うんです。
ーー先ほど次は製作側に徹してみたいという話も出ました。次回はどんな作品を企画したいですか?
内緒です(笑)。
取材・⽂ / 小倉靖史
撮影 / 曽我美芽
スタイリスト:小林新/UM
ヘアメイク:西岡達也/leinwand
歴史の節目に幾度となく存在してきた‟忍び”が今もなお、この日本社会で秘密裏に任務を請け負っていたとしたら‥‥。現代の日本を舞台に、過去のとある任務をきっかけに忍びであることを捨てた最後の忍び一家・俵家が、国家を揺るがす史上最大の危機と対峙していく。
監督:デイヴ・ボイル、瀧本智行、村尾嘉昭
原案:賀来賢人、村尾嘉昭、今井隆文
出演:賀来賢人、江口洋介、木村多江、高良健吾、蒔田彩珠、吉岡里帆、宮本信子、田口トモロヲ、柄本時生、嶋田久作、ピエール瀧、筒井真理子、番家天嵩
Netflixにて世界独占配信中