これはいるな‥‥と感じた恐怖体験
——今作は超常現象なのか、誰かの策略なのか、はっきりしない状態で物語が進行していきます。自分の考えが及ばない状態になった不思議な体験をしたことはありますか?
水上 僕はないですね。不思議な現象に対峙したことがないという意味ではなくて、自分のなかで”原因がこれだったら素敵だな”と思えることを、大体考えられてきた。だから自分の考えが及ばないということは、今までないですね。

山下 私は不思議な体験を一度したことがあります。静岡で泊まりがけのロケをしたときのことなのですが。
夜中2時ぐらいにホテルに帰ってきて、部屋のドアを開けたらテレビがついていたんですね。消し忘れたかどうかも覚えてなくて、”テレビついてるなぁ”ぐらいで気にも留めなかったんです。そのままお風呂に入って、普通に過ごしていたら、急にパッ!ってテレビが消えて、外からドンドンドンって部屋の窓を叩くすごい音がしたんですよ。で、窓を開けたら、目の前に神社があって‥‥。

得体の知れない恐怖を感じて、”すごく気持ち悪いな”と思っていたら、今度は部屋の中から、カン!って音がして、触ってもいない電気ケトルにスイッチが入りました。そもそも私、まったく霊感はないのですが、”これはいるな”って、初めて思いました。
——それでどうしたんですか?
山下 すごく疲れていたので、すぐ寝ました(笑)。
水上 聞いてて、寝たんだろうな、と思ってた(笑)。

水上恒司と山下美月は何を喰う?
——『⽕喰⿃を、喰う』というタイトルにちなんだ質問です。おふたりは、あまり⼈が⾷べないもの、珍味といわれるものを⾷べたことはありますか?
水上 僕、セミを食べたことあります。セミって、うまいんですよ。
山下 え、生きたままってことですか?
水上 いやいや、調理されたものですよ。
水上 なんかの幼虫も食べましたね。あれは美味しくなかった、臭かったです。
山下 なんで食べようと思ったんですか?
水上 何年か前に自販機で売っているのを見つけて、一緒にいた友達とふざけて、タガメを買って食べたの。で、また同じ場所に同じ友達と行ったときに、「今度はセミ食おうぜ」ってことになって、また虫を食べた。1回目がタガメだったから、何でもいける。余裕でしたね。
山下 すごい。私はコオロギを食べたことあります。
水上 コオロギ、うまい! あれって、おかかみたいですよね?
山下 確かに、そうかも。中がミルフィーユ状になっていて、噛むとサクッとするんです。お上品な言い方だと(笑)。
