――映画『愛のゆくえ』では、愛が絵を描く姿が何度か映し出されていきます。そのことから、自分を色に例えるとしたら何色ですか。
窪塚:う〜ん、どうだろう、でも白ですかね。僕は結構、人に流されやすいんです。居る人によって性格も変わってしまうぐらいに。白は青と一緒に居たら青色になっていきそうだし、良い意味で言うと色々な色になることが出来る。悪い意味で言うと色々な色に染まってしまう。
――役者向きですね。役によってストンと変わるということですよね。
窪塚:はい。服装によっても変わります。
長澤:私は‥‥、透明ですかね(笑)。何色でもない感じと言いたいです。窪塚さんと近いようで違うというか、自分を持ちたいと思っています。何色にもならないということを目指しているというか、そうなれたらいいと思っています。
何色にもなれるということは、本当に素敵なことだと思います。質問の意図とは違いますが【白】、いいですよね(笑)。
――色々な色の役を演じても、中身は透明ということですね。
長澤:そうですね(笑)。出来たら素敵だと思っています。
窪塚:【透明】凄くいいね!
宮嶋風花監督と一緒に考えながら役を演じていった長澤樹さんと窪塚愛流さん。撮影前に監督からそれぞれの役の年表のようなものを貰っていたとのこと。そのお陰で、演技をするのに自分の役を理解しやすかったと語っていました。映画を見ると、子供は親や周囲の大人から愛を貰い、影響を受けながら、自分なりに考えて成長していき、やがて巣立っていくんだと感じずにはいられませんでした。それが本作のあるシーンとなる雪景色のように厳しいものであろうとも美しい人生になっていくことを願い。『愛のゆくえ』は、宮嶋監督の独創的な視覚の変換が生み出した「愛の姿」を表現した映画なのではと私は感じています。
長澤 樹 / ヘアメイク:MAI KUMAGAI(HITOME)
長澤 樹 / スタイリスト:上田 リサ
窪塚愛流 / ヘアメイク:小嶋 克佳
窪塚愛流 / スタイリスト:上野 健太郎(KEN OFFICE)
北海道で暮らす幼馴染の、愛と宗介。宗介の母はうまく愛情を表現できず、愛の母は少しおせっかい。それでも2組の親子は懸命に生きていた。しかし、そんな日常がある日突然壊れてしまう。喧嘩をして家を飛び出した宗介を探している途中、愛の母が亡くなってしまう。愛は父親に連れられて東京へ、宗介は北海道に残った。大自然に囲まれた北海道と正反対の都会。引き離された孤独な心を抱えた少年少女は、苦悩の中で一体何を見つけるのか‥‥。
監督:宮嶋風花
出演:⻑澤樹、窪塚愛流、林田麻里、兵頭功海、平田敦子、堀部圭亮、田中麗奈
配給:パルコ
©吉本興業
公開中
公式サイト ainoyukue.official-movie