高杉真宙と関水渚が初共演。ひょんなことから憧れの人とそっくりの女性と共同生活を送ることになった主人公の心の成長を描いたハートウォーミング・ラブストーリー『いつか、いつも……いつまでも。』。
本作は『8月のクリスマス』などの脚本家・矢沢由美による完全オリジナル脚本を今までもコンビを組んでいる長崎俊一監督が映画化。キャストには石橋蓮司を始めとするバラエティにとんだ顔ぶれが並び、主題歌となった竹内まりやの1992年の名曲「幸せの探し方」が物語を優しく包み込みます。
そんな映画のタイトルには、“ いつか”出会う大切な人と、“いつも”一緒にいられる日常、そんな幸せが“いつまでも ”続くように願う、という思いが込められているそう。今回は、運命的な出会いを果たす【市川俊英】と【関口亜子】を演じた高杉真宙さんと関水渚さんにお話を伺いました。
―― 撮影で8割のシーンが一緒だったお二人。実際に「相談しながら役を作った」とお聞きしました。具体的にはどのような相談をされていたのですか。
高杉 逐一相談していたわけではありませんが「あそこはどうだった?」とか「ここはもう少しこんな風に動いたほうがいいかも?」という話をお互いにすることが出来ました。
関水 あるシーンを演じている時、自分でも腑に落ちていない感じで長崎(俊一)監督からも「ちょっと違うね」と言われていたんです。その時、頭がついていかなくて「ちょっと待って、もう少し一緒に考えて」と言ったら高杉君が一緒に考えてくれました(笑)。
高杉 現場でね(笑)懐かしいです。僕自身は基本受け芝居なので、関水さん演じる【亜子】の方が大変なんです。エネルギーを発しないといけないし、動かないといけない。だからこそ現場では「こうしよう、ああしよう」だけでは足りない部分が絶対にあるんです。僕は“大変そうだな”と思いながら見守っていました。
―― 【俊英】一家が集合する宴会のようなシーンは壮観でした。祖父を演じた石橋蓮司さんを始め、個性豊かな登場人物がワイワイと語り、アドリブのようにも感じました。
高杉 あのシーンは最後の方の撮影でした。人が集まれば集まるほどカオスでした(笑)。それぞれがそれぞれのキャラクターなので本人というよりは役ですが、基本、皆さん、自分、自分なんです(笑)。あそこのシーンでは泣くわ、笑うわ、静かになるわ、怒るわ、凄かったです。
関水 撮影が最後の方だったこともあり、役に慣れていて各々が自然体だったと思います。私自身も【亜子】として自然とあそこに座って演じられていました。
高杉 石橋蓮司さんは居ることの強さみたいなものがあって、立っているだけで“それが演技だ”という感じがしましたね。それって凄いことだと思いました。
関水 存在感が凄かったですよね。
高杉 監督は俳優部の皆さんを信じていましたし、芹川藍さんや水島かおりさんは自由に演じていて、そんなお二人に僕らは完全に振り回されるキャラクターなんです(笑)。お二人のキャラクターは、誰かとやり合うわけではなく、発したと思ったら全部自分で回収して終わらせるようなキャラクターですし、回収しなくてもそのまま放り投げたままでもいいキャラクターなんです。それが前に出ているから台本が成り立っていると思うので、共演していて面白かったです。