Jul 17, 2021 interview

林遣都が語る、俳優生活15年を迎えた今の想いと熱血医師を演じた主演映画『犬部!』のこと

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犬たちを幸せにしたい!命を救いたい!そんな思いで集まった仲間たちの無謀なまでの行動力と大きな愛の物語『犬部!』。北里大学獣医学部に実在したサークル「犬部」の活動に迫るノンフィクションを原案とし、『月とキャベツ』『はつ恋』の篠原哲雄監督が映画化。動物保護活動をテーマとした命の物語には、犬や猫が多数登場。犬や猫を愛する若き獣医大生には林遣都、中川大志、大原櫻子、浅香航大と主役級の俳優が勢揃い。犬への想いはもちろん、命と向き合うことの大変さや友情も描かれた人生の指針がきっと見つかる映画が7月22日に公開。 今回は、熱血獣医を演じた主演の林遣都さんに役作りはもちろん、俳優生活15年を迎えたお気持ちを伺います。




再生ボタンを押すと林遣都さんのラジオトークがお楽しみいただけます

まずは脚本を読まれて、どう思われましたか。

実在した「犬部」サークルの人たちが駆け抜けた、獣医師を志した物語に凄く心を打たれました。若者が自分たちの時間やお金など色々なものを犠牲にして「動物を救いたい」という確固たる思いで突き進んでいく姿に爽快感を覚えました。動物愛護の話を通して間違いなく色々な人の力になる作品だと感じました。

林遣都さん演じる花井颯太には太田快作さんというモデルの方がいらっしゃいますが、実際にお会いになりましたか。

お会いさせて頂きました。太田快作先生は花井颯太のモデルになった先生です。映画でも描かれていますが、他の方たちも動物への想いは強いですが、それ以上に動物に対する想いや動物保護に対する考えがとても熱い先生です。その考え方には賛否あるのですが、誰にも出来ないことを間違いなくやられています。実際にお会いした時、ただならぬオーラを感じました(笑)

色々な番組に出演されていて資料映像も見させて頂いたのですが、動物に対する想いが強すぎて時々少し怖い一面もあったりしたんです。なので緊張して会いに行ったのですが、命をずっと救い続けて来られた人には、その人にしかない内面から滲み出るものがあり、根底にある心の優しさを間近でヒシヒシと感じました。この役を演じていく上でのテーマは“そこかな”と思いました。

これまで林さんが演じてこられた役と今回の役は熱量というか、声のトーンも違うように感じていました。

本当ですか。役作りは?と言われたら、先生の生き様やその想いを背負って演じていくだけです。 

エネルギー全開で演じられたのですね。

はい。演じている時も感じていましたが、それ以上に出来上がった映画を観終わった時に“映画を通して素晴らしい人たちの人生を演じさせて頂いていたんだ”と強く感じました。“こんなにカッコいい人間を演じることも、なかなか出来ないな”と思いました。本当にありがたい経験でした。

太田先生にお会いしたからこそ、その方の思いを背負って演じられていたのですね。

撮影当初は自分のことで精一杯だったんですけれど、やっていくうちに色々な獣医師の方とも出会え、お話をさせて頂いたんです。撮影を終え、最後に協力して下さった獣医師の方からその後、手紙が届いたんです。

手紙には「今回は本当に感謝をしています。動物を愛しているという気持ちと一匹でも多くの動物を救いたいという想いで、ただ一心でやっていることですが、なかなか横の繫がりが狭い世界なので活動で我々の想いを広めることは難しいことです。今回、我々のことを映画として取り上げ、広めて頂けるということはとにかく嬉しいことです。」という想いが書かれていました。僕はその手紙に凄く救われました。この映画を通して、自分の俳優という仕事で誇れる部分を感じることが出来ました。俳優という仕事を通して、言葉や想いを伝えること、それが自分のひとつの役目でもあると改めて思いました。