――「28歳だから結婚しなきゃ」みたいな固定概念をリカは持っています。リカのように「何歳で結婚しなきゃ」といった固定概念を持っている女性もいると思います。高岡さんは、そんな女性たちに対してどう感じますか?
「何歳までに結婚」と目標を持つことはいいと思います。もし本当に結婚したいと思っているのなら、ある程度の目標を持った方が結婚に対する近道になるとは思います。ただ、それを越えてしまった人達は、逆に何の縛りもないので、反対に自由に出会うことが出来るかもしれないですよね。“何時何時までこうしないといけない”というのがない分、自由になれると思います。どうしても結婚を決めたい、結婚したいと思っている人が、年齢設定するのは、私は悪くないと思っているんです。現に私もそういう感じで結婚したので(笑)
人は何かに囚われたい時もありますよね。反対にそんなの取っ払いたい時もあるし、そういう時はそういう時でいいと思います。リカはずっとそれに囚われて離れられないので、サイコになっちゃいますが(笑)
――リカは「正義や善なんか必要じゃない、必要なのは愛」と言います。高岡さんの人生において一番必要なものは何ですか。
リカについて喋れば喋るほど、“私自身がリカ?”と、どんどん思ってきちゃうんですけど…私も愛が大事です(笑)それはそうですよね、善とか悪とかどうでもいいです。例えば、愛した人が悪だった、だけど愛しちゃったんだから、それはどうでもいいじゃないかと思うんですよ。
――リカの言葉は胸に突き刺さるものが多く、沢山の名言を残していますね。
そうなんです。リカはそういう正論を時々、言うんです。しかもすごく的を得ている。だから皆、何も言えなくなって、「ごめんなさい」と殺されちゃうんでしょうね(笑)
――俳優業以外で、ずっと続けていることはありますか。
ずっと続けていることは特にないかもしれません。趣味もないし、色々なことをやってすぐに辞める感じかもしれません。ジムに行く、ヨガに行く、いまだにピアノを弾くという日常的なものはあります。英語を習ってみるとか、そういうのが2年~3年ぐらい続くのもあれば、1年で辞めてしまうのもあったりします。犬をずっと飼っていますが、犬は家族ですし、かけがえのない存在ですね(笑)そう考えると、リカの夢は大きな庭のある家に大好きな人と子供、そして庭には花を植えて大きな犬を飼うことなんです。私みたいですが私じゃないですよ(笑)
言えば言うほどリカが私自身のような気がしてくるのですが、私だけではなく皆が「あれ?私、リカ?」と思う要素があると思います。だからこそ、女性がこの作品を好きなんだと思います。皆がリカです!(笑)
雨宮リカを語れば語るほど、「私そのものがリカみたい」と笑っていた高岡早紀さん。彼女だからこそ、残酷な殺人鬼なはずのリカの一挙手一投足に目が釘付けになり、恐れるより見届けたいと思ってしまう魅惑的な純愛モンスターが誕生した気がします。劇場版のリカは今まで以上に挑発的で最強で最高。シリーズ化を希望する狂気と笑いの痛快ラブサイコスリラーを劇場でご覧ください。
文 / 伊藤さとり
撮影 / 奥野和彦
ヘアメイク:白川いくみ
スタイリスト:寳田マリ
山中でスーツケースに入った死体が発見された。被害者の身元は、3年前、逃走犯の雨宮リカ(高岡早紀)に拉致され行方不明になっていた本間隆雄。警視庁捜査一課の奥山次郎(市原隼人)は、潜伏中のリカをおびき寄せるため、偽名を使いマッチングアプリでリカを探し出すことに成功。次第に“純愛モンスター”リカにのめり込んでいく。
第二回ホラーサスペンス大賞を受賞した原作「リカ」シリーズがドラマ化を経て、ついに映画化。幼い頃から愛に恵まれなかった雨宮リカは、夫像、結婚像、家庭像に少女のような憧れと純粋さを持つ、自称28歳の女性。そして運命の男性に出逢った時、彼女のピュアな愛情は炸裂し、手段を選ばない最恐の“純愛モンスター”と化していく。 _“美しき魔性”高岡早紀が衝撃的なセリフと、誰もが目を奪われてしまう振り切った演技で、「リカ」ワールドに引き込んでいく。
監督:松木創
原作;五十嵐貴久
出演:高岡早紀 / 市原隼人 / 内田理央 / 佐々木希
配給:ハピネットファントム・スタジオ
©2021映画『リカ ~自称28歳の純愛モンスター~』製作委員会
6月18日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか
公式サイト:http://www.rika-28.com/