Nov 27, 2020 interview

北村匠海が語る、光と影を持つ役を見事に体現した『アンダードッグ』や出演映画への想い

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『百円の恋』(公開:2014年)の武正晴監督とスタッフが再集結。同じく『百円の恋』で日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞した足立紳さんがオリジナル脚本を手掛け、本気のボクシング映画『アンダードッグ 』が誕生しました。チャンピオンの座に近づいたものの、以降は「かませ犬=アンダードッグ 」として崖っぷちボクサーになってしまった晃に森山未來さん、二世タレントであり、ブレイク出来ずにもがく芸人ボクサー・宮木に勝地涼さん、そして若き天才ボクサー・龍太を北村匠海さんが演じています。肉体改造から始めた本格的なボクシング映画への出演で、いったい何を感じたのか?北村匠海さんに伺いました。

北村匠海が語る、光と影を持つ役を見事に体現した『アンダードッグ』や出演映画への想い


再生ボタンを押すと北村拓海さんのトークがお楽しみいただけます

――今年公開作は、映画だけでも『サヨナラまでの30分』『思い、思われ、ふり、ふられ』『とんかつDJアゲ太郎』『さくら』『アンダードッグ』と続きます。全くタイプの違う役を演じていますが、短時間で演じる役を切り替えるコツなどがあったら教えて下さい。

確かにハリウッド映画などはカメラテストなどを含めると、凄く長い年月をかけて役と向き合って製作されますよね。反対に日本映画は、次から次へと役を演じていくという傾向にあるかもしれないのですが、どこかで多分ですけど、僕も含めて、いつも何かやり切れなかった気持ちが残る瞬間もあったりすると思うんです。ただ、その中で自分自身作品と真摯に向き合いベストを尽くせたり、やり切れたりしたことが多かったと思える2019年に撮影した作品が、今年公開されている感じがします。

短いスパンの中で役に入り込むのは、自分自身だけでなく、周りのキャストの力、一緒に映画を作る皆の力もあると思います。監督との関係性も含めて、作品に対する愛が強くなればなるほど、役との距離も縮まる感覚があります。そういう出会いが2019年は多かったですね。

北村匠海が語る、光と影を持つ役を見事に体現した『アンダードッグ』や出演映画への想い

――仲の良い人達と一緒に作った映画もあれば、滅茶苦茶テンションの高い映画、ロマンチックな映画、そして『アンダードッグ』まで本当に振り切れていると思いました。共演の森山未來さんはとてもストイックで役に入り込む俳優さんですが、その方と対峙する役だからこそ、刺激になったこともあったりしたんですか?

森山さんの目が凄かったです。目が“晃”そのものなんです、目がちゃんと生きてないというか。それをお芝居中にパンって切り替えて、“え、(目が)死んだ?”と感じさせてくれる、本当に凄かったです。もちろんボクシングシーンも滅茶苦茶強くて、動けるし。それに僕の演じる龍太のヘラヘラしながらも危ない雰囲気だったり、ジャックナイフ的な懐に刃を持っているようなものを受け止めつつ、突き放しつつも、いなすあの感じは、森山さんだからこそだと思います。

――北村さんが演じられた龍太の過去の姿と現代の姿、その切り替えが素晴らしかったんですが、龍太の持つ不思議な雰囲気は、どのように生み出していったのですか。

最初は龍太のバックボーンが映らないので、その軽さに違和感を持つ人もいると思うんです。ただ、彼はタトゥーも4つ入っているような奴で、滅茶苦茶アウトローな過去がある。武監督や助監督とも話したのですが「ちゃんと更生した龍太」という描き方をしているんです。だけど、そんな中でも常に、刃はトゲトゲという気持ちというか、リングに上がったら目が変わる、顔のクセというか良心がなくなる感じを自分の中で表現したくて、切り替えだけは意識して、危うい感じは常に漂わせていました。日常がフワフワすればするほど、リング上の龍太が輝くと思ったんです。

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