――普段から英語やフランス語を勉強されていたのですか。
英語は今回の撮影の為に、ちょっと前から勉強していました。でも2日前ぐらいに僕の台詞の半分以上がフランス語に変更になって、それで急遽、簡易的にしたフランス語を覚えていきました。特にフランス語が大変でした。英語は何となく言っていることが理解出来るし、アドリブでも喋れるけど、フランス語は何を言っているのか理解出来なかったです。でも面白いことに、演じているうちに後半のシーンで、ヴィッキーが間違えて、英語で言う筈のところをフランス語で話したことがあったんですけど、それは何故か分かったんです。もちろん台本を読んでいるからというのもあると思いますが、そこが分かって、ちょっとずつですがフランス語を理解していけたというのが、凄く面白い感覚でした。
――寛一郎さんは茨の道というか、そういう作品の映画を選ばれますよね。ここ最近は特に山に入る『プロミスト・ランド』(2024) や『シサム』(2024) もありましたし。
「茨の道に行け」と言われていたんだと思います。最近はそんなことないですよ (笑)。
――ご自身では「こんな作品に出演してみたい」とかあるんですか。
本当に全然、山は好きじゃないですけど、あの頃も含めて滅茶苦茶、山に行かされていたんです (笑)。まるで「山に行け! 」と言われているように‥‥。でも分かる気もするんです。僕は東京生れの東京育ちですし、本当にコンクリートジャングルの中で育ってきたので、ここまで自然と触れ合う機会ってなかったんです。本当に誰も居ない森で、電波も繋がらない中で、2、3日、普通に1人で過ごして、特に何をするわけでもなく、歩き回って、食事をして、水を汲んで、寝るだけの生活なんですけど、その時間が凄く良かったんです。『プロミスト・ランド』では雪山に行ったりしました。そんな体験は、それまでの僕の人生の中にあんまりなかったんです。「1回、山に行ってこい」と言われていたんでしょうね。でも今はそういうのは抜けましたから、最近は山に行っていないです (笑)。

―― (笑)たくさんのドラマや映画に出演され、色々な人と触れ合っていく中で「どういう人間になっていきたい」とかありますか。
山の修行の期間を含め、何といえばいいのか‥‥。僕はもっと排他的でニッチで狭いタイプの人間だったんですけど、それが修行の期間を経て、段々と広がっていっている感じがあります。
――映画『グランメゾン・パリ』にも出演されていますし。
『グランメゾン・パリ』は3秒ぐらいしか出ていないですが (笑)。
――いやいや。出演ジャンルがインディーズからメジャーまで振り切れていますよね。
そうですね。映画『爆弾』、映画『ラストマン-FIRST LOVE‐』にしても、段々と広げられるように自分的にもなっているのではないかというのがあります。