Dec 13, 2024 interview

芦田愛菜 × 阿部サダヲ インタビュー 人間パートだけでなく細胞パートも感動を呼び、心が動かされる『はたらく細胞』

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――確かにいろんな感情を味わう映画でした、現に芦田愛菜さん演じる【日胡】が恋をするシーンではアドレナリンが出て、身体の中では凄いことになりますしね。

阿部:DJ KOOさんが神経細胞として登場しますからね(笑)。

ーーあのシーンでの感情表現がとても可愛かったです。コメディ的な演技アプローチはいかがでしたか。

芦田:楽しかったです。外のシーンを演じる時にこの感情の時、細胞さんたちがどうなっているのかを想像して“身体の中がこうなら外はこんな感じかな?”というちょっと不思議なアプローチをしていました。皆さんがサンバで凄く楽しそうにしていたという話は伺っていたので、私も凄くウキウキしていないと駄目だと思って、そうやって想像しながらの演技は楽しかったです。ただDJ KOOさんが神経細胞役として参加しているという話は途中から知ったような気がします。でもサンバ隊を呼んで、たくさんのエキストラさん達と皆で踊ったという話は、武内英樹監督から伺いました。体内のワクワク感と一致していないといけないので、不思議な役作りでした。

――阿部さんのトラックのシーンは秀逸過ぎて、経験があるなぁと笑ってしまいました。

阿部:そうですね。「ノリノリでトラックに乗って下さい」と言われて、運転するんだけどアレ(トイレに行きたい現象)が来ちゃう(笑)。そこから「絶対負けない!」(歌:エイジアエンジニア)という曲を歌ってくださいと指示を受けて、全部言われた通りに演じただけです。

芦田:本当に面白かったです、涙が出ました(笑)。

阿部:トラックを運転しながらトイレを我慢しているシーンは、実際には高速道路ではなくスタジオ撮影でCGでやっているんです。意外と寂しいというか、何もないところでやっているので逆にテンションを上げているんです。「ウォ~」と言ってみたり、誰もいないのに挨拶してみたり、「自由に演じて下さい」と言われたので自由に動いていました。出来上がった作品を観て、高速道路を実際に走っているようにちゃんと見えると思いました。

芦田:そうだったんですね。全然気づきませんでした。

――お二人はドラマや映画にと多くの作品に出演していますが、これまでに仕事で挫折したことはありますか。

阿部:ないですね‥‥、うん、ない。「この仕事、自分に向いてる」と調子に乗ったこともないし、考えたことないです。