ふたりの共通する繋がり
ーー吉田さんは、脚本を読んで、どんな感想をお持ちになりましたか?
吉田 僕、音楽活動しているんですけど、たまたま撮影の1年ぐらい前からバンドマスターに「名古屋の近くに一宮ってところがあるんですけど、すごく音楽が好きな人たちが多くていいですよ。一宮でも音楽活動しましょうよ」なんて言われてたんですよ。
最初は”尾州ってどこなんだろう?”ってところから始まったんですけどね。台本開いたら一宮が舞台になってるじゃないですか? そこは三大ウールの産地として有名でって‥‥”バンマスが言ってたところじゃん”と思って、内容を読んだらとってもあったかい物語だなと思いましてね。
で、僕もプロデューサーの森谷さんは、昔から知っていて。「湘南純愛組!」というドラマで30年ぶりにお会いして、そこから数年経って、また役をいただいたんでね。ぜひ、やらせていただきたいという気持ちでしたね。
ーーお二人とも、舞台である街とプロデューサーさんとも縁があったんですね。
吉田 たまたまですけどね。でね撮影の合間に、一宮の駅にストリートピアノがあるんですけど、そこでライブをしたんですよ。一応名鉄百貨店に告知をして。
服部 へえ‥‥。
吉田 バンマスが撮休日を聞いてきて「その日、絶対に何も入れないでくれ」って言われてやったんだけど、朝からすごい人がきてくれて。いい意味で、新聞沙汰にもなって(笑)。また早く行ってやりたいですよ。
ーー服部さんは撮休日はどう過ごされてたんですか?
服部 私は思い出の場所、金山や栄へ遊びに行って休日を満喫していました。
吉田 僕の記憶が確かなら、古着屋に行ってたと思いますよ。
服部 そうですね。ひとりで大須に行って、古着を見たり食べ歩きしたりしました。喫茶店にも入って商店街を満喫しました。
ーー今作では紡績から服作りが描かれていますよね。役柄を通じて、ファッションに対しての感じ方、考え方に変化はありましたか?
服部 よく考えてみたら当たり前なんですけど。糸から服を作り上げる工程には、機織り工場だけじゃなくて、布を仕上げをする工場があったり、その前の段階があったりするんですよね。それを全然知らなかった。今回、細かく知れたことで、本当にいろんな方が関わって洋服が出来ていくんだなって思いました。 服作りも映画もそうですけど、たくさんの方が関わり、一つのゴールに向かって切磋琢磨していく、ものづくりの素晴らしさを撮影しながら知ることができました。