魅力的なキャラクター、アナログ感満点のビジュアル、伏線、美しすぎるラスト――見どころが満載すぎる！
今回、最もその活躍を注目してほしいキャラクターの筆頭に挙げたいのは、BB-8。前作で大人気となったこのドロイドは、前作にも劣らず重要パートを任される。ポー・ダメロンとの関係性も心温まるが、何より“偽BB-8”と言ってもいい、ファースト・オーダーの“BB-9”が登場するので、彼らの攻防は見どころだ。
そのほか、初登場のキャラクターとしては、惑星オクトーに棲息するポーグも大活躍。その生態や、コミカルな習性で場をさらう。オクトーには他にも奇妙な生物が存在し、シリーズらしいアナログ感満点のビジュアルはファンには嬉しい。また人間の新キャラクターとしては、ベニチオ・デル・トロのDJ（うさんくささ満点）、ローラ・ダーンのホルド（外に出さない芯の強さ）らが適材適所の見せ場を与えられているが、なんと言っても印象に残るのは、フィンと行動を共にする整備士のローズ（ケリー・マリー・トラン）だ。アジア系で、ちょっぴり太めの愛されキャラだが、感動という重要パートを任されていたりもする。彼女の活躍は、『ローグ・ワン／スター・ウォーズ・ストーリー』（16）での仲間たちの勇敢な戦いっぷりを重ねたくなる。
さらに、シリーズでは邪悪を示すカラーの“赤”が強調されたアクション、要所のコミカルなやりとり（結構多い！）、そして、何気ない描写が終盤の伏線になるという作劇の巧さ……と、書ききれないほどの見どころが続き、“希望”が次作への期待を高める、美しすぎるラストが訪れる『最後のジェダイ』。
ライアン・ジョンソン監督の「衝撃を用意した」という言葉は、観る人それぞれで受け取り方が異なるかもしれない。その多様性こそが、本作を輝かせている気もする。
文／斉藤博昭
映画『スター・ウォーズ／最後のジェダイ』
『フォースの覚醒』のラストシーンで、ついにルークにライトセーバーを差し出すレイ。彼女をじっと見つめるルーク。そこに言葉はない。観る者の胸を感動で満たし、同時に様々な想像をかき立てずにはいられなかった、このラストシーン。――そして物語は、『スター・ウォーズ／最後のジェダイ』へと受け継がれる。
フォースが覚醒したレイ、ダース・ベイダーを受け継ぐ決意をしたカイロ・レンに、伝説のジェダイ、ルーク・スカイウォーカーは何をもたらすのか？ さらには、レジタンスを率いるカイロ・レンの母親レイアと、ポー、フィン、BB-8らレジスタンスたちの新たなるミッションとは？ そして、タイトルの“最後のジェダイ”が意味するものとは？ 『スター・ウォーズ』史上最大の衝撃が幕を開ける。
監督・脚本：ライアン・ジョンソン
出演：デイジー・リドリー、ジョン・ボイエガ、アダム・ドライバー、オスカー・アイザック、マーク・ハミル、キャリー・フィッシャー、アンソニー・ダニエルズ、ピーター・メイヒュー、ドーナル・グリーソン、アンディ・サーキス、グウェンドリン・クリスティ、ルピタ・ニョンゴ、ベニチオ・デル・トロ、ケリー・マリー・トラン、ローラ・ダーン
配給：ウォルト・ディズニー・ジャパン
© 2017 Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved.
2017年12月15日（金）公開
公式サイト：starwars.disney.co.jp/movie/lastjedi
『スター・ウォーズ／フォースの覚醒』
MovieNEX：4200円（税抜）
発売・販売元：ウォルト・ディズニー・ジャパン
(C)2016 & TM Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved.
「スター･ウォーズ エピソード4:新たなる希望」ジョージ・ルーカス(著)、上杉隼人(訳)、杉山まどか(訳)／講談社文庫
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