※このコラムには、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』のネタバレが含まれています。
マルチバースとはスーパー戦隊大集合である
これら過去のスパイダーマンシリーズのような別世界が交わる、つまり複数ある可能性の存在を認めることをマルチバースという。だから、テレビアニメシリーズで、嫌疑をかけられたピーター・パーカーの弁護をデア・デビルこと盲目の敏腕弁護士マードックが引き受けるエピソードがあること、アニメ映画『スパイダーマン:スパイダーバース』(18)で、黒人の少年が黒いスパイダースーツに身を包み、別次元からきたスパイダーマンたちとともに時空を戻すことに奔走することを踏まえると、同じようなことが起こることはマルチバースの上、否定できない。
「え、それじゃぁ、関連作品全部観ないとまずくない?パラレルワールドとか平行世界とかよくわからない!」そんな人も大丈夫。問題ない。確かに知っていれば、面白いところはあるけど、そうじゃなくても十分楽しめる。今までだってヒーローは、たくさんいたし、いろんな悪役が結託していた。ボクらは子供のときから知っている。ざっくりいうと、後楽園でボクと握手!よろしく、東映の仮面ライダー・スーパー戦隊大集合的なノリだと理解してもらうといいだろう。そう、みんなご存知、東映映画ユニバースだ。だからそうだな、劇場にあるフリーペーパーを読んで、歴代のスパイダースーツの違いを覚えておくといいかも。
MCUでは今後、映画だけでなく、ドラマやアニメも含まれていくことが予想される。2022年に公開が予定されている『スパイダーマン:スパイダーバース』の続編には、我が国の特撮ヒーロー・東映版スパイダーマンが、特撮史上最強秒殺巨大ロボ「レオパルドン」とともに参加するとかしないとか‥‥。いやいや、FORTNITE(フォートナイト)でウェブ・シューターが装備できたから、もしかしたらゲームからも?気になり始めたらキリがない。
それでもマルチバースを詳しく知りたい人は、5月まで待ってほしい。『インフィニティ・ウォー』『エンドゲーム』で1400万605とおりの未来を見ることができたドクター・ストレンジが、『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』(サム・ライミ監督)でマルチバースとはなにか解き明かしてくれるはずだから。