年末・年始に楽しんでもらいたい劇場公開作品、動画配信サービスで観られるおすすめ作品をご紹介。
今回取りあげるのは、人気漫画を原作とした2作品。完全オリジナルストーリーで魅せるアニメーションと、原作ファンも納得の世界観を再現した実写化。さて、あなたはどちらがお好みですか?
01. 編集部が選ぶ2023年末オススメ劇場公開映画
『劇場版 SPY×FAMILY CODE: White』公開中
これぞ正統派正月アニメだ! 世界の命運をかけた家族旅行が始まる
大人気漫画「SPY×FAMILY」。本作は、敏腕諜報部員の黄昏ことロイド・フォージャー、凄腕暗殺者のヨル、超能力少女・アーニャが仮初めの家族を演じながら、それぞれの思惑、3人の幸せな生活のために奮闘するハートウォーミング・スパイアクションだ。
昨年2022年アニメ放送が始まると、アーニャ役の種崎敦美のかわいらしい演技で人気に拍車がかかり、主題歌ともに大ヒット。社会現象ともなったまさに国民的アニメが初の映画化。完全新作のオリジナルストーリーとして『劇場版 SPY×FAMILY CODE: White』12月22日に公開された。
家族旅行に出かけたフォージャー家。偶然見つけたチョコレートをアーニャが食べてしまったことをきっかけに、世界の命運を左右する数々のハプニングに立ち向かっていく。
「SPY×FAMILY」は、スパイ映画オマージュがふんだんに盛り込まれており、それを見つけるのも楽しい作品だ。劇場版でもそれは健在。
諜報部員が列車の上で敵と対峙するシーンなんて、今年、何度観たことだろう。しかもロイドさん、戦闘機も乗りこなし、イーサン・ハントだけでなく、マーヴェリックまでこなしてしまう、圧倒的なトム・クルーズっぷり。
燃え盛る炎の中、銃弾の嵐を駆け抜けるヨルさん、きっと絶対、笑えて泣かせてくるアーニャ。そして中村倫也と賀来賢人はどんな役で出てくるのか?
お父さんお母さん世代だって、その昔、東映まんがまつりに連れて行ってもらったことがあるだろう。本作こそ、正しいお正月映画のひとつ。ぜひ、この冬休みに、家族と映画館へ”おでけけ”してみては?
監督:片桐崇
原作:遠藤達哉「SPY×FAMILY」(集英社「少年ジャンプ+」連載)
監修・キャラクターデザイン原案:遠藤達哉
声の出演:江口拓也、種﨑敦美、早見沙織、松田健一郎
配給:東宝
©2023「劇場版 SPY×FAMILY」製作委員会 ©遠藤達哉/集英社
公開中
公式サイト spy-family
02. 編集部が選ぶ2023年末オススメ劇場公開映画
『カラオケ行こ!』1月12日公開
原作漫画が薫る映像化で登場人物の個性が光る
和山やまの同名漫画を原作とした『カラオケ行こ!』が来年2024年1月に公開される。クスっと笑える原作の要素が、そのまま映画になっており、原作ファンはもちろん、映画から見る方にもぜひお正月におすすめしたい。
ある日、合唱部部長の中学生・岡聡美は、ヤクザの成田狂児に突然カラオケに誘われ、歌のレッスンを頼まれる。狂児は何が何でも歌を上達しなければならない理由があるのだが‥‥。
変声期に悩む聡実役の齋藤潤は、撮影当時に自身も変声期だったこともあり、声がうまく出ずに悩んでいる姿がとてもリアル。加えて、ヤクザに絡まれ困って目をキョロキョロするところなんかは、漫画の聡美くんだ!と感じられずにはいられない。
他作品でもヤクザを演じている綾野剛は、今までで最もゆるゆるとした、人たらしなヤクザではないだろうか。聡美の前ではタバコを吸わない、グイグイくるのにヤクザと中学生の線引きがちゃんとした大人は原作どおりで、プラス綾野剛の危険な香りと落ち着きが狂児にぴったりで、彼にならカラオケに拉致されてもいい!と思ってしまう。
そして、この映画のもうひとつの主役が、狂児の勝負曲であるX JAPANの「紅」。ド派手な「紅だァーーーッ!!」が印象的だが、歌詞がこんなにも繊細で素敵で、最後には重要なメッセージソングとなり、改めて名曲であることを再確認する。
映像化により個性が光る聡美の家族や合唱部メンバー、狂児の仲間にもぜひ注目してほしい。
監督:山下敦弘
原作:和山やま(ビームコミックス/KADOKAWA刊)
出演:綾野剛、齋藤潤、芳根京子、橋本じゅん、やべきょうすけ、吉永秀平、チャンス大城、REDRICE(湘南乃風)、八木美樹、後聖人、井澤徹、岡部ひろき、米村亮太朗、坂井真紀,、宮崎吐夢、ヒコロヒー、加藤雅也、北村一輝
配給:KADOKAWA ©2024『カラオケ行こ!』製作委員会
2024年1月12日(金) 全国公開
公式サイト karaokeiko