Nov 02, 2019 column

『IT/イット THE END』は原作小説と90年版、前作とどう違う?その魅力を解説!

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数あるスティーヴン・キング原作映画の中でも最大のヒットを記録し、ホラー映画史上ナンバーワンとなった『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』。しかし、それは原作の一部を映画化したものだった。現在と過去、ふたつの時代にわたって繰り広げられる物語は、新作『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』によって、ついに完結の時を迎える。

『IT/イット THE END』は前作よりホラー寄りに

2017年に公開され、ホラー映画史上最高の興行収入を上げ、日本でもスマッシュヒットを記録した『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』。その続編にして完結編にあたる映画が『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』である。

舞台はメイン州デリー。この街では27年ごとに不可解な子どもの連続失踪事件が起きていた。1989年の夏、その真犯人だった恐るべき“それ”に立ち向かい、撃破することに成功したいじめられっ子集団“ルーザーズクラブ”の少年少女は、「もし、再びヤツが戻ったら、必ず戻ってこよう」と誓い合う。それから27年。街を離れて作家、建築家、コメディアン、服飾デザイナーなど、それぞれ社会的成功者となった彼らのもとに、ただ一人デリーに残って図書館員となっていたマイクから連絡が入る。「ヤツが戻ってきた…」。久々の再会を果たすルーザーズ。しかし、彼らは“それ”と戦った時の記憶が抜け落ちていて、しかも仲間の一人が欠けていたのだった。彼らの帰郷を待つかのように、“人が怖がる相手の姿になり、その恐怖心を喰らう”という“それ”は、次々とルーザーズのメンバーに精神攻撃を仕掛けてくる。はたして大人になったルーザーズは、“それ”に打ち勝つことができるのか?

17年版が少年少女を主人公にして、彼らの出会いや友情に焦点を当てた青春映画の側面も持っていたのと比べると、今回の新作はぐっとホラー寄り。かなり血まみれでグロテスクなシーンが多くなっている(1982年の『遊星からの物体X』を思わせる描写も)。クライマックスのバトルシーンはまるでアクション映画や怪獣映画を思わせる派手な展開になり、キャラクターそれぞれの内面も掘り下げられているなど見せ場をたっぷり詰め込んでいるためか、2時間49分という長尺に。17年版と続けて観たら、なんと5時間越えである。

もともとキングの原作小説は、現在と過去の描写が交互に登場する形で進行する複雑な構成。じつはこの『IT』は、1990年にTVムービーとして映像化されたことがあり、そちらでは大人になった彼らの再会シーンに向かって少しずつ失われた過去の記憶をたどっていくという形になっていた。2夜に分けて放送され、合計で3時間ちょっとの作品。『IT』の象徴とも言える不気味な道化師ペニーワイズをティム・カリーが演じ、デニス・クリストファー、アネット・オトゥール、ジョン・リッター、オリヴィア・ハッセーといったオールドファンには懐かしいスターたちが出演。子役の中には現在も個性派俳優として活躍するセス・グリーンや、2003年に自殺したジョナサン・ブランディス(1990年の『ネバーエンディング・ストーリー 第2章』のバスチアン役)の名前もある。

『イット』(Blu-ray・DVD 発売中) © 1990 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.
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