Apr 28, 2018 column

読んでから観るべし!『アベンジャーズ』の“無限”の世界観を徹底解説

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そもそもMCUの魅力って?各フェイズの鍵となる作品、ファン歓喜のお楽しみポイント

 

MCUが画期的なのは、単独でも主人公になれるスーパーヒーローをクロスオーバーさせ、時には一堂に集結させることで、さまざまなパターンのアクション大作を送り出したことだった。もともとマーベル・コミックには、人気ヒーロー集結の「アベンジャーズ」という原作が存在しているので、ある意味で、こうしたクロスオーバーやチームものの映画は当然の流れといえる。

 

 

このMCUが始まったのは、2008年の『アイアンマン』。ここから2012年の『アベンジャーズ』第1作までが“フェイズ1”としてまとめられる。フェイズとは、日本語でいえば“章”のようなもので、各作品がリンクしながら、ある一つの区切り=クライマックスに向けてまとまる段階を表している。フェイズ1では、アイアンマン、ハルク、ソー、キャプテン・アメリカという主要ヒーローたちの単独主演作が公開された後に、彼らが集結する『アベンジャーズ』へ到達するというわかりやすい流れだ。

ちなみに現時点の『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』はフェイズ3の中間地点。2016年の『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』に始まったフェイズ3は、2019年公開予定の『アベンジャーズ』第4作まで続く。

各フェイズでキーポイントとなった作品を挙げるなら、フェイズ2では『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』。それまで登場したヒーローたちと直接のリンクはなく、作品の軽快なノリも含め、新たな流れを予感させた。そしてフェイズ3では、『スパイダーマン:ホームカミング』だろう。ソニー・ピクチャーズが映画化権をもつスパイダーマンが、MCUに本格的に参戦することになったからだ。

 

 

他のMCU作品との繋がりが色濃いものは、そのシンクロ感を満喫し、それほどでもないものは思わぬ関連を発見できる。それがMCUの大きな楽しみである。メインのヒーローだけでなく、『キャプテン・アメリカ』におけるバッキーが、その後、MCUで重要な役割になっていくなど、各キャラクターが他作とのリンクによって予想外の変化を遂げるのも、MCUならではだ。

 

 

マーベル・コミックの重鎮で、MCUでも製作総指揮を務めるスタン・リーの一瞬のカメオ出演(クレジットに出るので正式には“特別出演”)といった“お約束”など、観続けることで楽しみが増えるのも、MCUの大きな魅力。その意味で、他作とのリンクの発見は重要であり、たとえば2010年の『アイアンマン2』で、トニー・スタークがアベンジャーズに勧誘されるシーンで、すでに『ブラックパンサー』への伏線であるアフリカの地図の印が出てくるなど、かなりマニアックなネタから、『スパイダーマン:ホームカミング』で教育用ビデオにキャプテン・アメリカが登場するという笑えるネタまで、その例は数えきれないほど。