Mar 22, 2023 news

アジア最大の長編アニメーション映画祭 "新潟国際アニメーション映画祭"が本日ついに閉幕

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約50本のアニメーション映画が⼀堂に会する、アジア最大の長編アニメーション映画祭「第1回新潟国際アニメーション映画祭」が3月17⽇(⾦)から22日(水)までの6日間開催され、本日22日に閉幕する。

開催初日の17日には、オープニングセレモニーが開催され、フェスティバル・ディレクターの井上伸⼀郎の開会宣⾔が行われ、国際審査員のジンコ・ゴトウ⽒、デヴィッド・ジェステッド⽒とともに壇上に上った審査委員⻑の押井守監督が本映画祭に対する豊富も語られた。

押井守 審査委員長トーク一部抜粋

アニメーションとひとことで⾔っても、僕やみなさんがご存知の⽇本のアニメーションがアニメーションの代表ではなく、アニメーションという形式にはいろんな可能性があると思います。アニメーションというのは⾮常に裾野が広い表現であることをぜひ⾃分の⽬で確かめていただきたいと思っています。

同日夜には新潟出⾝の⼤川博と蕗⾕虹児、2⼈の名を冠した⼤川=蕗⾕賞の授賞式も⾏われ、『⽝王』総作画監督の⻲⽥祥倫、中野悟史、 『漁港の⾁⼦ちゃん』 美術監督の⽊村真⼆、『THE FIRST SLAM DUNK』の東映アニメーション/ダンデライオンアニメーションスタジオ、『劇場版 呪術廻戦0』アニメーション制作スタジオの MAPPA らにトロフィーが送られた。

翌日の18日(土)からは、新潟市⺠プラザ、T・ジョイ新潟万代などの上映会場や新潟⽇報メディアシップ、古町ルフル広場などのイベント会場で上映やイベントが開催。上映会場のひとつ、シネ・ウインドのレトロスペクティブでは、⼤友克洋作品特集の⽪切りとして3作品が上映された。

『AKIRA』の上映後には、アニメ特撮研究家の氷川⻯介によるトークショーが開催。氷川は、初めてアニメ制作に挑戦した⼤友が〈アニメーションは⾃然観察ですし、アニメーションはこういう概念だということが脳の中に⼊る、アニメが好きだったら最初から描ける〉と放ったという、当時のアニメーターの中でも話題になった天才・⼤友の逸話を披露するなど盛り上がった。

氷川⻯介トーク一部抜粋

(大友克洋は)宮崎駿監督がやっている事とほとんど同じ。⾃分でお話しも作るし、絵コンテも描くし、ほとんどのレイアウトを含め、空間の設計図は⾃分で描いている。全てコントロールし、⾃分の作品にしている。完全アニメーション作家として全て統括している感じ。まるで「CAD(コンピューターによる設計⽀援ツール)が頭に⼊っているんではないかと思うくらい。

その他、映画祭に参加している監督やスタッフ達から直接レクチャーを受けられるアニメーション・キャンパス企画も実施された。

19⽇(日)には、『この世界の片隅に』の⽚渕監督がタイトル未定の新作についてのトークイベントを開催。清少納⾔「枕草⼦」をテーマに新作を制作中の話などを語った。

また、同日夜には、永野護監督の『花の詩⼥ ゴティックメード』の上映前トークに永野護監督、声優の川村万梨阿、進⾏役の井上伸⼀郎が登壇し、制作に関する話などを語った。

永野護監督トーク一部抜粋

漫画って1⼈作業で作られているものよりも、やっぱり⾃分以外の⼈が描くキャラクター、表情、動きっていうのが、関わった⼈の分だけ豊かになる。特に『花の詩⼥ ゴティックメード』では、いろんな⽅のいろんな思いがより膨らんだと思っています。