第81回米アカデミー賞外国語映画賞をはじめ、国内外問わず数々の賞を総なめにした『おくりびと』(08)の脚本を手掛け、ご当地キャラクターブームを牽引した「くまモン」の生みの親でもある、まさに企画のプロフェッショナル・小山薫堂。その小山が2015年に提唱し、日本の文化「お風呂」について精神や様式を突き詰める新たな道・「湯道」が、構想約7年の歳月を経て、完全オリジナル脚本で映画化した、映画『湯道』。メガホンを取ったのは『HERO』『マスカレード』シリーズを手掛け群像劇を得意とする鈴木雅之。
この度、特報映像が公開された。
主演の生田斗真が、実家の銭湯「まるきん温泉」から飛び出すも、うだつが上がらず実家に舞い戻ってきた三浦史朗を、濱田岳がそんな兄と犬猿の仲である弟の三浦悟朗を、橋本環奈が「まるきん温泉」で働く、常連客からも愛される看板娘・秋山いづみを演じる。さらに、銭湯に通う一癖も二癖もある常連客として、戸田恵子、寺島進、厚切りジェイソン、浅野和之、笹野高史、吉行和子、ウエンツ瑛士、朝日奈央、吉田鋼太郎、夏木マリ、柄本明が出演。豪華キャスト陣が勢ぞろいし、銭湯に大集合する。
そしてこの度、〈湯の道に魅せられた〉個性あふれる4名が解禁された。
440年、十六代続く家元の下、「入浴、お風呂について深く顧みる」精神を継承する場である「湯道会館」にて、湯の作法と素晴らしさを学ぶ、「お風呂」が唯一の趣味である定年間近の郵便局員・横山正には、『HERO』『マスカレード』『コンフィデンスマンJP』などの大ヒットシリーズでおなじみの小日向文世。妻と娘2人の女系家族の中、肩身の狭い思いをしながらも、退職金で自宅に檜風呂を作りたいと夢見る横山を哀愁漂わせながら、魅力的に演じる。
そんな横山の退職金で自らの卒業旅行を計画する横山家の次女・舞香に生見愛瑠。そして、「湯道」第十六代の家元・二之湯薫明には名バイプレイヤーの角野卓造が、威厳とユーモアたっぷりに演じた。さらに、家元・薫明の内弟子・梶斎秋には、窪田正孝。慎ましくも精悍な表情の浴衣姿から身体を張った入浴姿まで、魅力全開に演じる。
お風呂が沸いたときの“あの音楽”で始まる特報映像では、「熱っ!」と湯舟から真っ赤な裸で飛び出したかと思えば、兄弟喧嘩を始める史朗(生田斗真)と悟朗(濱田岳)。銭湯「まるきん温泉」の開店準備をする看板娘・いづみ(橋本環奈)に、自宅の風呂で涙する横山(小日向文世)、ワイングラスで湯を汲む温泉評論家・太田(吉田鋼太郎)。そして、湯舟にしっかり浸かる湯道家元の内弟子・梶(窪田正孝)など、湯を愛する一癖も二癖もある登場人物たちの日常がコミカルに描かれる。
さらに、温泉と言えばお馴染みの湯に浸かっている猿の姿に、全身泡まみれの厚切りジェイソン演じるアドリアンの姿も‥‥⁉銭湯、温泉、五右衛門風呂‥‥と様々なお風呂も登場。
映画化発表の際、史朗と悟朗の銭湯「まるきん温泉」が、京都松竹撮影所内に本物さながら190坪を越える広さで制作されたことも話題となったが、それは「まるきん温泉」だけにとどまらない。角野卓造演じる二之湯薫明が、弟子たちに湯の道を説く「湯道会館」のセットも150坪のスタジオ内に誕生。色づいた紅葉の庭、その紅葉が美しく反射した檜の湯舟‥‥洗練された湯道具に、壁には、「湯道」の根幹にある精神、湯は心を温めるためにある事を意味する「湯道温心」の掛け軸が。茶道や華道にも通じる、日本の和の文化が凝縮されたかのようなセットは必見。
映画『湯道』は、2023年2月23日(木・祝)より全国公開。
亡き父が遺した実家の銭湯「まるきん温泉」に突然戻ってきた建築家の三浦史朗。帰省の理由は店を切り盛りする弟の悟朗に、古びた銭湯を畳んでマンションに建て替えることを伝えるためだった。実家を飛び出し都会で自由に生きている史朗に反発し、冷たい態度をとる悟朗。そんなある日、ボイラー室での騒ぎで巻き込まれた悟朗が入院をすることに。銭湯で働いているいづみの助言もあり、史朗は弟の代わりに仕方なく「まるきん温泉」の店主として数日間過ごす。いつもと変わらず暖簾をくぐる常連客、夫婦や親子。分け隔てなく一人一人に訪れる笑いと幸せのドラマ。不慣れながらも湯を沸かし、そこで様々な人間模様を目の当たりにした史朗の中で徐々に凝り固まった何かが解されていくのであった。
監督:鈴木雅之
企画・脚本:小山薫堂
出演者:生田斗真、濱田岳、橋本環奈、戸田恵子、寺島進、厚切りジェイソン、浅野和之、笹野高史、吉行和子、ウエンツ瑛士、朝日奈央、吉田鋼太郎、夏木マリ、柄本明、小日向文世、生見愛瑠、角野卓造、窪田正孝
配給:東宝
©2023映画「湯道」製作委員会
2023年2月23日(木・祝) 全国公開
公式サイト yudo-movie.jp