ハンガリーの鬼才=イルディコー・エニェディ監督×『アデル、ブルーは熱い色』のレア・セドゥ主演最新作、映画『ストーリー・オブ・マイ・ワイフ』 が、8月12日(金)より新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座、ユーロスペースほかで全国公開される。この度、その本編映像が公開された。
長編デビュー作『私の20世紀』(89)で、第42回カンヌ国際映画祭(89)にてカメラ・ドールを受賞、その後『心と体と』(18)で第67回ベルリン国際映画祭金熊賞(17)を受賞したハンガリーの鬼才=イルディコー・エニェディ監督最新作。
主演は『アデル、ブルーは熱い色』(13)でカンヌ国際映画祭史上初めて主演女優としてパルムドールを受賞『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』(21)や『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』(21)の好演も記憶に残るレア・セドゥ。
物語はマルタ共和国のカフェで、船長のヤコブが友人と「最初に入ってきた女性と結婚する」と賭けたことから始まる大人のラブロマンス。1920年代の豪華賢覧な衣装と美しい風景は、レア・セドゥの小悪魔的な魅力を引き出している。
監督・脚本のイルディコー・エニェディは、レア・セドゥについて、以下のように語り絶賛している。
「彼女の役は非常にトリッキーでした。この映画にはリジーからの視点が一瞬たりとも入ってきません。初めて私がレアと話した瞬間から同意していたことは、リジーは決して謎めいた存在でもないということでした。彼女は複雑性を備えた人物であり、皆と同じよう他人、それも最も近しい存在でさえ触れられない部分をたくさん持っています。
物語は1920年代で、リジーを含むすべてのキャラクターは当時の世相を有機的に表しており、彼らは社会から提供された役割に従っています。つまり、レアは純粋に彼女の演技に複雑さを持たせることで、リジーの性格について生じる偏見を解消するというより大きな責任を負っていたのです」
この度公開となったのは、苛立ちを隠し大人の対応をするヤコブとリジーとの関係が変わっていく本作の肝となるシーン。リジー(レア・セドゥ)からの愛を疑い、嫉妬に耐えられなくなっていたヤコブ(ハイス・ナバー)は、船に乗ることを止め、陸での仕事を細々としていた。家計がひっ迫している中でも、自由奔放なリジーはヤコブにお金の無心をする。
リジーは仕事をしているヤコブにお金の無心のために手を出すが、引き出しの中から財布を取り出したヤコブは少し考えた様子で何に使うのか問いかける。グローブをつけていたリジーはきょとんとした表情で、「お金のこと?」と聞き返すと、ヤコブは険しい顔でそうだと答える。
リジーはさらに不思議そうな表情で「外でお昼を食べる。別にいいでしょ。」と言うと、飯なら家で食べろと却下し、「金は湯水のように湧いてはこない。」とヤコブは冷たい表情で財布をしまってしまう。
仕事をはじめたヤコブに「そう、ならいい。」とつぶやくと、リジーはヤコブの机に座り足をバタバタさせる。ビックリするヤコブはリジーを見上げるが、そのまま何も言わず机に向かう。
リジーはさらに机の上にある書類を落とし、呆然とするヤコブをからかうように笑顔を向ける。そして、書類を拾うヤコブに見せつけるかのように徐々にインクを落とそうとするが…。
期待が高まるその後の展開はぜひ、劇場で確認されたし。
1920年のマルタ共和国。船長のヤコブは、カフェに最初に入ってきた女性と結婚するという賭けを友人とする。そこにリジーという美しい女性が入ってくる。ヤコブは初対面のリジーに結婚を申し込む。その週末、2人だけの結婚の儀式を行う。幸せなひと時を過ごしていたが、リジーの友人デダンの登場によりヤコブは2人の仲を怪しみ嫉妬を覚えるようになる。
監督・脚本:イルディコー・エニェディ
出演:レア・セドゥ、ハイス・ナバー、ルイ・ガレル、セルジオ・ルビーニ、ルナ・ウェドラー
配給:彩プロ
Ⓒ 2021 Inforg-M&M Film – Komplizen Film – Palosanto Films – Pyramide Productions – RAI Cinema – ARTE France Cinema – WDR/Arte
2022年8月12日(金) 全国公開
公式サイト mywife.ayapro.ne.jp