第46回日本漫画家協会賞優秀賞を受賞した武田一義による漫画を劇場アニメーション化する、映画『ペリリュー ー楽園のゲルニカー』。この度、本作の 本予告映像、本ビジュアルが公開され、主題歌を上白石萌音が担当することが発表された。

声の出演は、心優しい漫画家志望の主人公・田丸均役に板垣李光人、頼れる相棒・吉敷佳助役を中村倫也が演じる。
南国の美しい島で相次ぐ戦闘、飢えや渇き、伝染病を原因に、家族を想い故郷を想いながら、若き兵士が次々と命を落としてゆく。そんな壮絶な世界を田丸と吉敷は必至で生き抜こうとする。自決も許されない持久戦、1万人中最後まで生き残ったのは僅か34人だった。地獄のような戦場、ペリリュー島で若者たちは何を想い、生きたのか。壮絶な世界で紡がれた戦火の友情を描いた物語が、終戦80年の冬に公開される。
この度公開された予告映像のクライマックスを飾るのは、女優だけでなく歌手としても活躍する上白石萌音が担当する主題歌「奇跡のようなこと」。作曲を務めたのはKazuyo Suzuki。作詞はMONGOL800のキヨサクが担当した。
【コメント】
▼上白石萌音
戦後80年の最後に、主題歌と共にこの作品をみなさまにお届けできることをとても嬉しく思います。Kazuyo Suzukiさん(作曲)とMONGOL800のキヨサクさん(作詞)による楽曲を聞くだけで島の風や波、そして今に繋がるバトンのようなものも感じられ、映画のその後にも思いを馳せながら大切に歌いました。お話をいただいてから原作を一気に読みました。キャラクター達がとても身近に感じられて、単なる歴史ではなく、私たちと同じ一人一人の人間の物語が描かれていました。映画で初めてこの作品に出会う方も田丸くんと吉敷くんのことが大好きになると思います。この二人に板垣李光人さん、中村倫也さんの声や、息や、魂が注ぎ込まれると思うと、とても楽しみです。原作で田丸くんが「よく見て、考える」という言葉を何度も自分に言い聞かせるように使うのですが、私はその言葉が大好きです。田丸くんのように、世の中や、歴史や未来をよく見て考える、そのきっかけや一助に、この作品がなることを願っています。繋ぐ、という意味合いが強い作品だと思っているので、映画をご覧になられた方と、一緒にこれからを繋いでいけたら嬉しいです。
▼板垣李光人
なんて優しいんだろうと。この楽曲を初めて聴いたとき、色々なものが胸に沁み入りました。田丸や吉敷、あの島で戦った全ての人々とその帰りを待つ人々、みんなの想いやペリリュー島の情景。詩とメロディーでそれらを丁寧に紡いでくださったことに感謝したいです。そしてなによりその世界を届けてくださる上白石萌音さんの、優しく喉元から心がじんわりと暖かくなるような歌声。田丸としても、救われたような気持ちになりました。この楽曲が劇場に響き渡るのを感じること、自分自身もとても楽しみにしています。素晴らしい主題歌を本当にありがとうございます。
映画『ペリリュー -楽園のゲルニカ-』は、2025年12月5日(金)より全国公開。

太平洋戦争末期の昭和19年、南国の美しい島・ペリリュー島。そこに、21歳の日本兵士・田丸はいた。漫画家志望の田丸は、その才を買われ、特別な任務を命じられる。それは亡くなった仲間の最期の勇姿を遺族に向けて書き記す「功績係」という仕事だった。9月15日、米軍におけるペリリュー島攻撃が始まる。襲いかかるのは4万人以上の米軍の精鋭たち。対する日本軍は1万人。繰り返される砲爆撃に鳴りやまない銃声、脳裏にこびりついて離れない兵士たちの悲痛な叫び。隣にいた仲間が一瞬で亡くなり、いつ死ぬかわからない極限状況の中で耐えがたい飢えや渇き、伝染病にも襲われる。日本軍は次第に追い詰められ、玉砕すらも禁じられ、苦し紛れの時間稼ぎで満身創痍のまま持久戦を強いられてゆく。田丸は仲間の死を、時に嘘を交えて美談に仕立てる。正しいこと、それが何か分からないまま‥‥。そんな彼の支えとなったのは、同期ながら頼れる上等兵・吉敷だった。2人は共に励ましあい、苦悩を分かち合いながら、特別な絆を育んでいく。一人一人それぞれに生活があり、家族がいた。誰一人、死にたくなどなかった。ただ、愛する者たちの元へ帰りたかった。最後まで生き残った日本兵はわずか34人。過酷で残酷な世界でなんとか懸命に生きようとした田丸と吉敷。若き兵士2人が狂気の戦場で見たものとは。
監督:久慈悟郎
原作:原作:武田一義「ペリリュー -楽園のゲルニカ-」(白泉社・ヤングアニマルコミックス)
声の出演:板垣李光人、中村倫也、天野宏郷、藤井雄太、茂木たかまさ、三上瑛士
配給:東映
©武田一義・白泉社/2025「ペリリュー -楽園のゲルニカ-」製作委員会
2025年12月5日(金) 全国公開
公式サイト peleliu-movie