戦後80年という節目を迎えた今年。映画を観て過去の戦争を振り返り、平和の大切さを再認識してはいかがでしょうか?

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戦後80年公開の戦争を背景にもつ映画
『長崎―閃光の影で―』(公開中)
1945年夏、忘れられない看護学生たちの壮絶な青春

1945年、長崎。看護学生の田中スミ、大野アツ子、岩永ミサヲの3人は、空襲による休校を機に帰郷し、家族や友人との平穏な時間を過ごしていた。しかし、8月9日午前11時2分、原子爆弾が投下され、その日常は一瞬にして崩れ去る。街は廃墟と化し、彼女たちは未熟ながらも看護学生として負傷者の救護に奔走する。救える命よりも多くの命を葬らなければならないという非情な現実の中で、彼女たちは命の尊さ、そして生きる意味を問い続ける。
監督:松本准平
原案:「閃光の影で―原爆被爆者救護 赤十字看護婦の手記―」(日本赤十字社長崎県支部)
出演:菊池日菜子、小野花梨、川床明日香、水崎綾女、渡辺大、田中偉登、呉城久美、坂ノ上茜、田畑志真、松尾百華、KAKAZU、加藤雅也、有森也実、萩原聖人、利重剛、池田秀一、山下フジヱ、南果歩、美輪明宏(語り)
配給:アークエンタテインメント
©2025「長崎―閃光の影で―」製作委員会
公開中
公式サイト nagasaki-senkou-movie
『原爆スパイ』(公開中)
オッペンハイマーを裏切った男の衝撃的なドキュメンタリー

第二次世界大戦下、マンハッタン計画に最年少の18歳で参加した天才物理学者テッド・ホール。米国による原爆の独占を危険視した彼は、開発に関わる国家機密情報をソ連へと密かに流していた‥‥。米ソ間で競うように開発され、広島・長崎へと投下された原子爆弾。そして第二次大戦後激化していく軍拡競争、戦後冷戦体制。彼のスパイ活動で何がもたらされたのか? 彼自身と、奇しくもスパイを父に持つこととなった家族は米国の監視下どのような人生を送ったのか? 丹念な取材と再現映像を交え、「原爆スパイ」の衝撃の人生と、核開発をめぐる大国の思惑を克明に描く衝撃のドキュメンタリー。
監督:スティーヴ・ジェームズ
出演:テッド・ホール、ジョーン・ホール
配給:パンドラ
© Participant Film
公開中
公式サイト genbakuspy-movie.jp
『遠い山なみの光』(9月5日公開)
復興の光のなかを生き抜いた者には誰にも言えない影がある

日本人の母とイギリス人の父を持ち、ロンドンで暮らすニキ。大学を中退し作家を目指す彼女は、自著執筆のため、異父姉の死以来足が遠のいていた、母が一人で暮らす郊外の実家を訪れる。母の悦子は、長崎で原爆を経験し、戦後イギリスに渡ってきていたが、ニキは母の過去を何一つ聞いたことがない。夫と長女を亡くし、想い出の詰まった家で一人暮らしていた悦子は、ニキと数日間を共にする中で、最近よく見るという、ある「夢」について語り始める。それはまだ悦子が長崎で暮らしていた頃に知り合った、とある女性と、その幼い娘の夢だった。
監督・脚本・編集:石川慶
出演:広瀬すず、二階堂ふみ、吉田羊、カミラ・アイコ、柴田理恵、渡辺大知、鈴木碧桜、松下洸平、三浦友和
原作:「遠い山なみの光」カズオ・イシグロ/小野寺健訳(ハヤカワ文庫)
配給:ギャガ
©『遠い山なみの光』製作委員会
2025年9月5日(金) 全国ロードショー
公式サイト gaga.ne.jp/yamanami
『宝島』(9月19日公開)
まだ終わってはいない。幸せな未来を取り戻すまでは

沖縄がアメリカだった時代。米軍基地から奪った物資を住民らに分け与える、戦果アギヤーと呼ばれる若者たちがいた。その中心にいるのは、いつか「でっかい戦果」を上げることを夢見る幼馴染のオン、グスク、ヤマコ、レイ。その中でも、英雄的存在であり、リーダーとしてみんなを引っ張っていたのが、一番年上のオンだった。全てを懸けて臨んだある襲撃の夜、オンは「予定外の戦果」を手に入れ、突然消息を絶つ。残された3人はやがて、警察官、小学校の先生、ヤクザになり、それぞれの想いを胸に、憧れの存在オンの失踪の謎を追うが‥‥。
監督:大友啓史
原作:真藤順丈「宝島」(講談社文庫)
出演:妻夫木聡、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太
配給:東映/ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
©2025「宝島」製作委員会
2025年9月19日(金) 公開
公式サイト takarajima-movie